と‐くさ【木賊/砥草】
トクサ科の常緑、多年生のシダ。山間の川辺などに生え、高さ0.6〜1メートル。地下茎は横にはう。地上茎は直立し、枝分かれせず、節部に黒い鞘(さや)状の葉をもつ。夏、茎の頂に短い楕円状の胞子嚢(ほう...
とくさ【木賊】
謡曲。四番目物。世阿弥作と伝える。都の僧が、父を尋ねたいという少年松若を連れてその故郷信濃へ下り、木賊を刈っている老いた父を見つける。
とくさ‐いた【木賊板】
社寺などの屋根を葺(ふ)くのに用いる、杉・椹(さわら)・檜(ひのき)などの薄い割り板。厚さは杮板(こけらいた)と栩板(とちいた)との中間で、4.5〜6ミリ。
とくさ‐いろ【木賊色】
1 染め色の名。黒みを帯びた緑色。 2 襲(かさね)の色目の名。表は黒ずんだ青、または萌葱(もえぎ)、裏は白。老人が着用する。
とくさかり【木賊刈】
歌舞伎舞踊。長唄。七変化「姿芸龝七種(すがたのはなあきのななくさ)」の一。初世杵屋(きねや)正次郎作曲。寛政9年(1797)江戸都座初演。謡曲「木賊」に基づいた作品。
とくさ‐ぶき【木賊葺き】
木賊板で屋根を葺くこと。また、その屋根。