うちひ‐さつ
[枕]「宮」「三宅(みやけ)」にかかる。語義・かかり方未詳。「—宮の瀬川の貌花(かほばな)の」〈万・三五〇五〉
うつほものがたり【宇津保物語】
《「うつぼものがたり」とも》平安中期の物語。20巻。作者未詳。源順(みなもとのしたごう)とする説もある。村上天皇のころから円融天皇のころに成立か。4代にわたる琴(きん)の名人一家の繁栄と、多くの...
うつりょうし【尉繚子】
中国、戦国時代の兵法書。尉繚の著とされるが、尉繚の事跡については未詳。仁義・正道による兵法を説く。
うねめ【采女】
謡曲。三番目物。作者未詳。世阿弥説もある。昔、猿沢池に身を投げた采女の霊が、旅僧に故事を語り、僧が回向(えこう)すると舞をまう。
うらしま‐たろう【浦島太郎】
浦島説話の主人公である「浦島の子」の、御伽草子以降の呼び方。また、その伝説。丹後国の漁師浦島は、ある日助けた亀の誘いで海中の竜宮に行き、乙姫の歓待を受ける。土産に玉手箱をもらって村に戻ると、地...
うらみのすけ【恨之介】
仮名草子。2巻。作者未詳。慶長14年(1609)以後の作。葛(くず)の恨之介と、近衛殿の養女雪の前との悲恋物語。近世初期の風俗・風潮をよく反映した作品とされる。
うんがん‐じ【雲巌寺】
栃木県大田原市にある臨済宗妙心寺派の寺。開創は大治年間(1126〜1131)と伝えられるが、未詳。高峰顕日(こうほうけんにち)(仏国国師)が、この地に草庵を結んで修行したのがはじまりという。
うんぴょうざっし【雲萍雑志】
江戸後期の随筆。4巻。柳沢淇園(やなぎさわきえん)著と伝えられるが未詳。天保14年(1843)刊。和漢混交文で、志士や仁人の言行を取り上げ、勧善懲悪などの道徳を説いている。
うんぽいろはしゅう【運歩色葉集】
室町時代の国語辞書。2冊本と3冊本がある。著者未詳。天文16〜17年(1547〜1548)ごろ成立。言葉をいろは順に並べた室町時代の辞書の中で、掲出語(約1万7000)が最も多い。
えいがものがたり【栄花物語/栄華物語】
平安時代の歴史物語。40巻(正編30巻、続編10巻)。作者については正編が赤染衛門(あかぞめえもん)とする説が有力。続編については出羽弁といわれるが未詳。正編30巻は万寿5〜長元7年(1028〜...