かたな‐がり【刀狩(り)】
武士以外の者が持っている刀・槍などの武器を没収すること。天正16年(1588)豊臣秀吉による刀狩り令が有名。これによって兵農分離を行い、近世封建体制の基礎をつくった。
刀(かたな)に懸(か)けても
1 刀を抜いての勝負となっても。腕ずくでも。 2 武士の名誉に懸けても。誓って。
刀(かたな)の手前(てまえ)
刀を差している武士の面目上。「—、武士の意地」〈伎・小袖曽我〉
かた‐はずし【片外し】
1 江戸時代、御殿女中や武士の妻などの髪の結い方の一。下げ髪を輪に結び、笄(こうがい)を横に挿し、輪の一方を外したもの。 2 歌舞伎の女形用かつらの一。御殿女中や武家女房の役に使う。また、その役...
かた‐はたご【片旅籠】
宿屋にひと晩泊まって、夕食か朝食かの一度だけを食べること。かたどまり。「江の島で鎌倉武士は—」〈柳多留・初〉
かち【徒/徒歩/歩/歩行】
1 乗り物を使わないで歩くこと。徒歩(とほ)。「—で山へ登りました」〈二葉亭訳・片恋〉 2 (「徒士」とも書く) ㋐江戸時代、武士の身分の一。騎乗を許されない下級の武士。おかち。 ㋑「徒侍(かち...
かち‐え【勝(ち)絵】
1 勝負事や競技のようすなどを描いた絵。 2 春画のこと。出陣する武士が具足櫃(ぐそくびつ)に入れておくと必ず勝つとの俗信があった。
かち‐ざむらい【徒侍】
主君の外出時、徒歩で身辺警護を務めた下級武士。徒衆(かちしゅう)。かち。
かち‐しゅう【徒衆/徒士衆】
1 「徒侍(かちざむらい)」に同じ。 2 江戸幕府の徒組(かちぐみ)に属した武士。おかちしゅう。かちしゅ。
かち‐どうしん【徒同心/徒士同心】
平時は雑役に従事し、戦時には歩卒となって合戦に参加した下級武士。足軽(あしがる)。