のたまく【宣く】
《「のたまわく」の音変化。論語の訓読「子、のたまわく」から。近世江戸語》 1 言われること。おっしゃること。「すでに孔子—に」〈洒・新吾左出放題〉 2 勝手なことを言うこと。ごたく。「貸した奴が...
ふてらっ‐こ・い
[形]《近世江戸語》ふてぶてしい。ずうずうしい。「禿ども—・いと押して行き」〈柳多留・九〉
ませ◦ん
[連語] 《丁寧の助動詞「ます」の未然形+打消しの助動詞「ぬ(ん)」》丁寧な打消しの表現。「雨はまだ降っており—◦ん」 [補説]現代語では、「ませんでした」が「ません」の過去の意を表すが、近世...
みたくし
[代]《近世江戸語》一人称の人代名詞。わたくし。「—も蚤(のみ)の頭を斧(よき)で割った程無念なとも存じて」〈浄・忠臣蔵〉
みたく‐でも‐な・い【見たくでもない】
[連語]《近世後期の江戸語》 1 見たくもない。「酒なんざあ—・い」〈滑・浮世風呂・二〉 2 みっともない。見るにたえない。「なまける奴に、ろくな事を考へ出した例がねえ。みたくでもねえ」〈滑・浮...
みる◦ようだ【見るようだ】
[連語]《動詞「みる」の連体形+比況の助動詞「ようだ」。近世江戸語》似たものとしてたとえる意を表す。「洗ひ粉の看板を—◦やうに、顔と手先ばかり白い女がゐらあ」〈滑・膝栗毛・初〉 [補説]近世後期...
め‐まぎらし・い【目紛らしい】
[形][文]めまぎら・し[シク]《近世江戸語》色・形などがいろいろでまぎらわしい。また、めまぐるしい。「江戸っ子の早さ、なんでも—・い様だ」〈滑・浮世床・初〉
やん‐ちゃん
[名・形動]《近世江戸語》「やんちゃ1」に同じ。「いえさ、—がようございますのさ」〈滑・浮世風呂・二〉
らんがし・い【乱がしい】
[形]《近世江戸語》騒がしい。うるさい。「—・いものは折り羽のたたきっこ」〈柳多留・一六〉
ろく‐そっぽう【陸そっぽう/碌そっぽう】
《近世江戸語》 [形動]あとに打消しの語を伴って、満足な状態でないさまを表す。ろくな。「どうで—な事はねえはずだ」〈滑・浮世風呂・二〉
[副]「ろくすっぽ」に同じ。「—およぎも知らねえで」〈...