あがり‐なまず【上がり鯰】
《死んだ鯰がぬめりを失う意から》遊蕩に金銭を使い果たした者をいう遊里語。「やがて買ひ手を—にせんといへる響きあるぞゆゆしき」〈仮・浮世物語・一〉
うご‐うご
[副] 1 うごめくさま。特に、得意になって鼻をうごめかすさま。「鼻の先うぞやき、—として笑ひどよめき」〈仮・浮世物語・一〉 2 元気がなく、うじうじしたさま。「おどせば則ちおどされて、—とまた...
う・ゆ【植ゆ】
[動ヤ下二]《「う(植)う」が室町時代以降ヤ行に転じて用いられた語。終止形は「うゆる」となる例が多い》「植える」に同じ。「諸共に災ひの種を—・ゆるなり」〈仮・浮世物語・四〉
えんぎしき【延喜式】
弘仁式・貞観式以降の律令の施行細則を取捨・集大成したもの。50巻。三代式の一。延喜5年(905)醍醐天皇の勅により藤原時平・忠平らが編集。延長5年(927)成立。康保4年(967)施行。
堅...
おき‐め【置目】
1 蒔絵(まきえ)の工程の一。紙に描いた下絵の模様を漆器の面に写すこと。 2 ㋐決まり。法規。「世の—を、もどかんより」〈仮・浮世物語・一〉 ㋑仕置き。処刑。「盗みをさせて—にあふ」〈浄・丹波与作〉
かい‐かい【恢恢】
[形動タリ]大きく広く包み入れるさま。ゆったりとしているさま。「天網—として疎(おろそ)かなれども漏らさずと言へり」〈仮・浮世物語・五〉
か・う【飼う】
[動ワ五(ハ四)] 1 食べ物を与えて動物を養い育てる。「猫を—・う」 2 動物に食べ物・水を与える。「鷹に—・はんとて、生きたる犬の足を斬り侍りつるを」〈徒然・一二八〉 3 毒や薬などを飲ませ...
かな‐もの【金物】
1 金属製の器具。鍋・釜・包丁・さじ・鎖など。 2 器物に付ける金具(かなぐ)。「そり橋の銀宝珠(ぎぼうし)も—ぎらめき」〈仮・浮世物語・二〉
き‐みいでら【紀三井寺】
和歌山市紀三井寺にある救世観音宗の寺。正式名称は紀三井山金剛宝寺護国院。宝亀元年(770)、唐僧為光の開創と伝える。もと真言宗。西国三十三所第2番札所。境内に三つの井戸があるところからの名とい...
こ‐じょく【小職/小童】
[名]《見習いの弟子の意》 1 江戸時代、岡場所や町芸者のもとで見習い・雑用をした女児。 2 子供をいやしめていう語。小わっぱ。「やい、若い者ども。ここな—めを知ったか」〈浄・孕常盤〉
[形...