しょうし・し【笑止し】
[形ク]《名詞「笑止」の形容詞化》 1 気の毒である。いたましい。「信玄公の氏政をさげすみ給ふと—・く存ずるなり」〈甲陽軍鑑・三二〉 2 滑稽である。おかしい。「神ぞ—・いせんさく」〈伎・成田山...
しょっ‐きり【初っ切り】
相撲で、前夜祭や花相撲、地方巡業などの余興に行う滑稽(こっけい)みのある相撲。
せいようどうちゅうひざくりげ【西洋道中膝栗毛】
滑稽小説。15編30冊。仮名垣魯文作。12編以下は総生寛作。明治3〜9年(1870〜76)刊。「東海道中膝栗毛」をまねて、初代の弥次郎兵衛・北八と同名の孫がロンドンの博覧会を見物するまでを滑稽な...
せわ‐がたき【世話敵】
歌舞伎の役柄で、世話物に登場する敵役。写実的、実感的で、かつ滑稽(こっけい)な場合も多い。
ぞうたんしゅう【雑談集】
鎌倉時代の仏教説話集。10巻。無住一円著。嘉元3年(1305)成立。「沙石集」より滑稽譚が多いが、教理性が強い。 俳文集。2巻。宝井其角編。元禄4年(1691)成立、翌年刊。上巻は俳論などの...
だいつうせかい【大通世界】
幸堂得知による小説。明治24年(1891)、全3巻で発表。黄表紙を模写し、滑稽(こっけい)な標注をつけた作品。
だんぎ‐ぼん【談義本】
江戸時代、宝暦(1751〜1764)から安永(1772〜1781)ごろにかけて多く刊行された滑稽(こっけい)な読み物。宝暦2年刊の静観坊(じょうかんぼう)好阿の「当世下手談義(いまようへただんぎ...
だん‐そう【談叢/談藪】
1 話のたねが尽きないこと。また、豊富な話題。「実に滑稽の—、落語の淵海と謂うべし」〈増山守正・西京繁昌記〉 2 興味のある話をたくさん集めた本。
ちゅう‐ぼん【中本】
《「ちゅうほん」とも》江戸時代の書籍の名称の一。美濃紙二つ切りを二つ折りにした本で、半紙本と小本との中間の大きさのもの。また、この判で版行された滑稽本や人情本。中本物。
狆(ちん)が嚔(くしゃみ)をしたよう
狆のようにくしゃくしゃとした顔つきであるさま。滑稽で醜い顔つきの形容。ちんくしゃ。