かん‐しゃく【癇癪】
ちょっとしたことにも感情を抑えきれないで激しく怒り出すこと。また、そういう性質や、その怒り。「—を起こす」「—が強い」
かんしゃく‐すじ【癇癪筋】
1 癇癪を起こしたときにこめかみなどに浮き出る血管の筋。 2 歌舞伎の隈取(くまど)りの一。癇癪を起こしている形相を表す。時代物の立敵(たてがたき)などに用いる。癇癪隈。
かんしゃく‐だま【癇癪玉】
1 少量の火薬を金剛砂に混ぜ、紙に包んで小さな玉にしたもの。投げつけると破裂して大きな音を出す。 2 癇癪によって起こる怒り。「—が破裂する」
かんしゃく‐もち【癇癪持(ち)】
癇癪を起こしやすい性質。また、その人。癇持ち。
き‐じゃく【気癪】
《「きしゃく」とも》心配や驚きのために起こす癪。「一昨年の大地震、わしは—で床につき」〈浄・氷の朔日〉
こ‐しゃく【小癪】
[名・形動]言動などが、どことなく憎らしく、腹立たしくなるような気持ちを与えること。また、そのさま。「—な言いぐさ」「—なまねをする」
小癪(こしゃく)に障(さわ)・る
生意気で腹が立つ。「—・るやつ」
こしゃく‐もの【小癪者】
小生意気な者。「ええ、—。軽い科(とが)を成敗とは」〈浄・丹波与作〉
しゃく【癪】
[名]胸や腹が急に痙攣(けいれん)を起こして痛むこと。さしこみ。 [名・形動]腹が立つこと。不愉快で、腹立たしいこと。また、そのさま。「いちいち—なことを言う」 [補説]「癪」は国字。
癪(しゃく)に障(さわ)・る
腹が立つ。気に障る。癇(かん)に障る。「—・る態度」