ひ【被】
[常用漢字] [音]ヒ(漢) [訓]こうむる おおう かぶる かずく きせ 1 上からおおう。かぶせる。「被覆・被膜/光被」 2 着る。かぶる。かぶるもの。「被服/花被・外被・法被(はっぴ)」 ...
ひき‐かさ・ぬ【引き重ぬ/引き襲ぬ】
[動ナ下二]その上に重ねる。重ねて着る。「袿(うちぎ)ども五つ—・ねて」〈宇津保・楼上下〉
ひき‐ずり【引き摺り】
1 《着物の裾を長く引きずるように着るところから》しゃれて着飾ってばかりいて働かない女を、あざけっていう語。引き摺り女。おひきずり。 2 「引き摺り下駄」の略。 3 「引き摺り餅」の略。
ひき‐た・つ【引(き)立つ】
[動タ五(四)] 1 勢いがよくなる。活気が出る。「気持ちが—・たない」「商況が—・つ」 2 ひときわよく見える。一段とよく感じられる。「黒を着ると肌の白さが—・つ」「少量の塩で味が—・つ」 ...
ひき‐はだ【蟇肌/引き膚】
1 「蟇肌革」の略。 2 蟇肌革で作った刀の鞘袋(さやぶくろ)。「道中着る物を脱ぎかへ、—取り捨て」〈浮・永代蔵・二〉
ひだり‐まえ【左前】
1 相手から見て、左の衽(おくみ)を上に出して和服を着ること。普通の着方と反対で、死者の装束に用いる。ただし、女性の洋服類は左前に仕立てる。 2 運が傾くこと。経済的に苦しくなること。左向き。「...
ひとえ‐もの【単物】
1 裏をつけずに仕立てた和服類の総称。特に、裏をつけない長着。初夏から初秋にかけて着る。《季 夏》「地下鉄の青きシートや—/汀女」 2 室町時代、素襖(すおう)の直垂(ひたたれ)をいった語。
ひとつ‐きるもの【一つ着る物】
1 1着しかない着物。一張羅。「今日を晴れと着飾りし—の上交(うはがへ)」〈浮・禁短気・六〉 2 下着をつけず、上着だけ1枚着ること。「風儀は、—つまだかに、白帯こころまま引きしめ」〈浮・一代男・一〉
人(ひと)に善言(ぜんげん)を与(あた)うるは布帛(ふはく)よりも煖(あたた)かなり
《「荀子」栄辱から》人をいたわり、ためになる言葉をかけてやることは、着る物を与えるよりもあたたかさを感じさせる。言葉の大切さを言った言葉。
ひねり‐がさね【捻り重ね】
生絹(すずし)の単(ひとえ)を何枚も重ね、袖口の少し奥でとじ重ねて着ること。また、その着物。「世を安み民のわづらひかへりみて—は着る人もなし」〈新撰六帖・五〉