なる‐と【鳴る戸】
平安時代、宮中にあった戸。開閉のときに激しく鳴った。「春宮に—といふ戸のもとに、女ともの言ひけるに」〈後撰・恋二・詞書〉
にい‐まいり【新参り】
新たに仕えること。また、その人。しんざん。「—し侍りける女の前ゆるされてのち」〈詞花・雑下・詞書〉
ね‐かた【根方】
《「ねがた」とも》 1 木の根もと。根のあたり。「松の—にたたずむ」 2 ものの下の方。下部。「行く道の岸の—に」〈為忠集・詞書〉
のぎ【芒】
1 稲や麦などイネ科植物で、花の外側の穎(えい)の先端にある針状の突起。分類上重要。 2 (「禾」とも書く)切り箔(はく)の一。金箔・銀箔を細く切ったもの。装飾経や絵巻の詞書(ことばがき)の下絵...
のとう・ぶ【宣ぶ/曰ぶ】
[動バ四]《動詞「の(宣)る」に「とう(賜)ぶ」の付いた「のりとうぶ」の音変化。一説に、「のたまう」「のたぶ」の音変化とも》 1 「言う」の尊敬語。「のたまう」に比べ、敬意は低い。おっしゃる。「...
のら‐やぶ【野良藪】
野にある藪。「なき人を—などに置きて侍るを見て」〈拾遺・哀傷・詞書〉
の・る【賭る】
[動ラ四]品物を賭(か)けて勝負を競う。賭ける。「春駒の—・るをくるしと思ふにや」〈続詞花・戯咲・詞書〉
はが【擌/黐擌】
《「はか」とも》竹や木の枝に黐(もち)をつけ囮(おとり)をおいて小鳥を捕らえるわな。はご。「わらはべ—立てて鳥とる」〈恵慶集・詞書〉
はし‐がき【端書(き)】
1 書物や文章の序文。まえがき。⇔後(あと)書き。 2 手紙文の終わりに書き添える文章。追伸。おってがき。 3 和歌などの前にその由来などを書き添える言葉。詞書(ことばが)き。端作り。
はて‐の‐わざ【果ての業】
「果ての事」に同じ。「皇太后宮うせ給ひて、—にさはることありて参らざりければ」〈後拾遺・哀傷・詞書〉