くわ【鍬】
農具の一。刃のついた平たい鉄の板に柄をつけたもの。田畑を掘り起こしたり、ならしたりする。風呂鍬(ふろぐわ)と金鍬(かなぐわ)に大別される。
くわ‐いじり【鍬弄り】
《鍬をいじる程度の意から》楽しみで、趣味程度の畑仕事をすること。
くわ‐いれ【鍬入れ】
1 ⇒鍬初(くわはじ)め 2 開墾や新築工事・植樹などの際に、儀礼的にその土地に鍬を入れること。また、その儀式。
くわ‐がた【鍬形】
1 《鍬をかたどったところから》兜(かぶと)の前部につけて威厳を添える前立物(まえだてもの)の一。金属や練り革で作った2本の板を、眉庇(まびさし)につけた台に挿して角(つの)のように立てたもの。...
くわがた‐いし【鍬形石】
古墳時代の腕飾り。碧玉(へきぎょく)製で、鍬の刃の形に似る。権威の象徴あるいは宝器と推定され、西日本の古墳にみられる。
くわがた‐そう【鍬形草】
オオバコ科の多年草。山地の樹林下に生え、高さ12〜19センチ。春から夏にかけ、淡紅白色の花を総状につける。実は平たい扇形で、細い萼(がく)で包まれ、兜の鍬形に似る。
くわがた‐の‐かぶと【鍬形の兜】
鍬形1をつけた兜。
くわがた‐むし【鍬形虫】
甲虫目クワガタムシ科の昆虫の総称。体はやや平たくて長く、雄は頭の先に大形のあごを突き出し、兜(かぶと)の鍬形に似る。雌は小形で、あごも発達しない。夜、クヌギなどの樹液に集まる。幼虫は朽ち木や腐植...
くわ‐した【鍬下】
荒地を切り開いて田畑にするまでの期間。
くわした‐ねんき【鍬下年季/鍬下年期】
1 江戸時代、開墾中の土地に一定の期間、租税を免除したり軽減したりしたこと。 2 明治の地租改正後、原地価または国が定めた地価に基づいて地租を徴収する一定の期間のこと。