いしきりかじわら【石切梶原】
浄瑠璃「三浦大助紅梅靮(みうらのおおすけこうばいたづな)」を、三段目の切(きり)「星合寺」(現行は鎌倉八幡宮)の段を中心に上演するときの通称。特に歌舞伎でいう。
いしやまでらえんぎ【石山寺縁起】
鎌倉後期から江戸中期にかけて作られた全7巻33段の絵巻物。石山寺創建の縁起と、本尊の観音菩薩の霊験譚(れいげんたん)を描く。本文の成立は正中年間(1324〜1326)であるが、絵の制作年次は、第...
いずみ‐どの【泉殿】
1 平安・鎌倉時代の寝殿造りで、泉のある邸宅。泉亭。 2 寝殿造りの南庭の泉水に突き出した、納涼・観月のための小建物。泉廊。泉の屋。《季 夏》
いせ‐しんとう【伊勢神道】
鎌倉後期に外宮(げくう)の神官、度会(わたらい)氏が唱えた神道説。神道五部書を根本教典とし、儒・仏・陰陽五行説などを援用しながら、従来の本地垂迹(ほんじすいじゃく)説を否定し、神主仏従を主張した...
いた‐び【板碑】
鎌倉時代から江戸初期にかけて盛んに行われた、死者の追善供養のために建てた平たい石の卒塔婆(そとば)。最上部を三角形に作り、その下に深彫りの横線を入れ、仏像・梵字(ぼんじ)、年月日・名前などを刻む...
いちかた‐りゅう【一方流/都方流】
平曲の流派の一。鎌倉末期の如一(にょいち)を祖として、その弟子明石覚一が確立。この系統の者は、その名に一・都・市などの字を用いる。→八坂流
いちごひとふり【一期一振】
鎌倉時代の刀工、粟田口吉光の作による日本刀(太刀)。享保名物帳所載。短刀の名手として知られた吉光の銘がある希少な太刀として知られる。豊臣秀吉や徳川家康などが所有し、現在は皇室御物として宮内庁が管理。
いちごんほうだん【一言芳談】
鎌倉時代の法語集。作者未詳。法然など浄土宗高僧の格言・短文を集めたもの。
いちじ‐さんらい【一字三礼】
写経するとき、1字を書くごとに三度礼拝すること。平安末期から鎌倉時代にかけて行われた。「法花経—に書かせ給ひて」〈増鏡・浦千鳥〉
いちじょう【一条】
五摂家の一。鎌倉初期、九条道家の三男実経が京都一条に住んだのに始まる。