そう‐じとう【総地頭/惣地頭】
一定地域の地頭を統轄する職。特に、鎌倉時代、領地を分割相続した小地頭の庶子たちを統率した、一族の嫡流を継ぐ者。惣領地頭。
そう‐せん【宋銭】
中国、宋代に鋳造された銅銭。日本に輸入され、皇朝十二銭以後の国内通貨として、元銭・明銭とともに鎌倉時代から戦国時代にかけて流通した。元豊通宝・熙寧(きねい)元宝などがある。
そう‐ついぶし【総追捕使】
1 源頼朝が諸国に設置した職。行政・軍事・警察権をもつ。守護の前身。 2 鎌倉時代、社寺の領地や荘園内で、警察・軍事をつかさどった職。
そうとう‐しゅう【曹洞宗】
禅宗の一派。鎌倉時代に道元が入宋して伝えた。福井県の永平寺と神奈川県の総持寺とを大本山とする。名は、中国で大成した洞山良价と弟子の曹山本寂によるといい、また禅宗六祖慧能(えのう)が説法した曹渓と...
そうりょう‐せい【惣領制】
主として鎌倉時代、武士における一族の結合形態。所領は分割相続されるが、惣領は庶子を統制し、一族の長として所領の支配、戦闘の指揮などに責任をもった。鎌倉中期以降は、しだいに長子の単独相続に移行。
そうろう‐ぶん【候文】
文末に丁寧語の「候」を使う文語体の文章。書簡や公用文に用いられた。鎌倉時代に始まり、江戸時代にその書き方が定まった。現代でも手紙文に用いられることがある。
そがものがたり【曽我物語】
軍記物語。12巻または10巻。作者未詳。鎌倉末期あるいは室町前期の成立か。曽我兄弟の生い立ちから、富士の狩り場で父のかたきの工藤祐経(くどうすけつね)を討つまでを描いたもの。後世の曽我物などの題...
そそり‐あ・ぐ
[動ガ下二] 1 揺すって高く上げる。「—・げよ、揺(ゆす)り上げ」〈神楽・早歌〉 2 おだてあげる。あおりたてる。「捌け過ぎたる近習が、—・げたる太鼓口」〈浄・鎌倉三代記〉
そでのうら【袖の浦】
神奈川県鎌倉市、七里ヶ浜の別称。
山形県酒田市、最上川河口付近の海岸。[歌枕]「—のなみ吹きかへす秋風に雲の上まで涼しかるらむ」〈新古今・雑上〉
ぞうえい‐ぶぎょう【造営奉行】
鎌倉幕府・室町幕府の職名。社寺などの造営をつかさどった。