つゆ‐の‐いのち【露の命】
露のように消えやすい命。はかない命。露命(ろめい)。「ありさりて後も逢はむと思へこそ—も継ぎつつ渡れ」〈万・三九三三〉
つゆ‐の‐ごろべえ【露の五郎兵衛】
[1643〜1703]江戸前期の落語家。京都の人。号は雨洛・露休。辻噺(つじばなし)を創始し、洛中各地で興行、軽口頓作(とんさく)で人気を博した。著「露がはなし」「露新軽口ばなし」など。
つゆ‐の‐ま【露の間】
露がおいてから消えるまでの間。転じて、ちょっとの間。「ぬれてほす山路の菊の—にいつか千歳(ちとせ)を我は経にけむ」〈古今・秋下〉
つゆ‐の‐み【露の身】
露のように消えやすくはかない身。露の命。「ながらへむ年も思はぬ—のさすがに消えむ事をこそ思へ」〈新古今・雑下〉
つゆ‐の‐やど【露の宿】
「露の宿り」に同じ。「袖ぬらすしのの葉草のかり庵に—訪ふ秋の夜の月」〈新千載・秋上〉
つゆ‐の‐やどり【露の宿り】
露のおくところ。また、露のおいている宿。露の宿。「わが袖は草の庵にあらねども暮るれば—なりけり」〈伊勢・五六〉
つゆ‐の‐よ【露の世】
消えやすい露のように、はかないこの世。「ややもせば消えを争ふ—におくれ先立つ程へずもがな」〈源・御法〉
つゆ‐はらい【露払い】
1 貴人の先に立って道を開くこと。また、その役を務める人。転じて、行列などの先導をすること。また、その人。「—を務める」 2 遊芸などで、最初に演じること。また、その人。 3 相撲で、横綱の土俵...
つゆわけ‐ごろも【露分け衣】
露の多い草の中などを分けて行くときに着る衣。「夏草の—着けなくに我が衣手の乾(ふ)る時もなき」〈万・一九九四〉
つりおんな【釣女】
歌舞伎舞踊。常磐津(ときわず)。河竹黙阿弥作詞、6世岸沢古式部作曲。明治16年(1883)常磐津・岸沢両派の和解の披露曲として初演奏。同34年東京座で「戎詣恋釣針(えびすもうでこいのつりばり)」...