あ・う【敢ふ】
[動ハ下二] 1 耐える。持ちこたえる。→敢(あ)えなむ「秋風に—・へず散りにしならしばのむなしき枝に時雨すぐなり」〈秋篠月清集〉 2 おして…する。しとげる。→敢えて 3 (他の動詞の連用形に...
あお‐まつむし【青松虫】
マツムシ科の昆虫。体長約2.5センチで、全体に緑色。樹上で暮らし、秋にリーリーと甲高い声で鳴く。原産地は中国大陸の南岸といわれる。明治期に渡来、帰化。
あかつき‐やみ【暁闇】
夜明け前、月がなく辺りが暗いこと。陰暦で、1日から14日ごろまで、月が上弦のころの現象。あかときやみ。「うば玉の—の暗き夜に何を明けぬと鳥の鳴くらん」〈続後撰・雑中〉
あかとき‐くたち【暁降ち】
《「くたち」は動詞「くたつ」の連用形から》夜がその盛りを過ぎて、明け方近いころ。「今夜(こよひ)の—鳴く鶴(たづ)の思ひは過ぎず恋こそまされ」〈万・二二六九〉
あか‐なくに【飽かなくに】
[連語]《動詞「あ(飽)く」の未然形+打消しの助動詞「ず」のク語法+格助詞「に」》 1 (詠嘆の意で)満足しないのになあ。あきたりないのになあ。「明けぬべく千鳥しば鳴く白たへの君が手枕(たまくら...
あがた‐の‐いど【県の井戸】
平安京大内裏の西隅(現在の京都市上京区)にあった県宮(あがたのみや)の井戸。また、その辺りの地名。山吹と蛙(かえる)の名所。[歌枕]「かはづ鳴く—に春暮れて散りやしぬらん山吹の花」〈続後撰・春下〉
あき‐ぎり【秋霧】
秋に立つ霧。「春霞かすみて去(い)にし雁(かり)が音は今ぞ鳴くなる—の上に」〈古今・秋上〉
あき‐ぜみ【秋蝉】
秋になってなお鳴いている蝉。また、ヒグラシなど秋になって鳴く蝉。《季 秋》
あけ‐がらす【明け烏】
明け方に鳴くカラス。また、その声。夜明け烏。男女の交情の夢を破る、つれないものの例として用いられる。 (明烏)新内節「明烏夢泡雪(あけがらすゆめのあわゆき)」の通称。
あさ‐がすみ【朝霞】
[名]朝に立つ霞。《季 春》「茶を呑めと鳴子引なり—/一茶」 [枕] 1 八重に立ちこめ物がはっきり見えない意、また霞の立つ春の意から「八重」「ほのか」「春日(はるひ)」にかかる。「—ほのか...