お‐の‐え【尾上】
《「峰(を)の上(うへ)」の意》山の高い所。山の頂。「越えなやみ我が行きとまる夕山の—を月は今ぞ出づなる」〈風雅・旅〉
おのえ【尾上】
兵庫県加古川市の地名。尾上神社があり、境内の松は、高砂(たかさご)の松、尾上の松、相生(あいおい)の松ともよばれた。[歌枕]「—なる松の木末はうちなびき浪の声にぞ風もふきける」〈拾遺・雑上〉
おのえ【尾上】
姓氏の一。 [補説]「尾上」姓の人物尾上菊五郎(おのえきくごろう)尾上柴舟(おのえさいしゅう)尾上松緑(おのえしょうろく)尾上梅幸(おのえばいこう)尾上松助(おのえまつすけ)尾上松之助(おのえま...
おのえ【尾上】
浄瑠璃「加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)」の登場人物。足利家の中老で、局(つぼね)の岩藤に草履打ちの侮辱を受けて自害する。
おのえいだはち【尾上伊太八】
新内節。本名題「帰咲名残命毛(かえりざきなごりのいのちげ)」。初世鶴賀若狭掾(つるがわかさのじょう)作曲。延享4年(1747)に起こった、武士原田伊太夫と遊女尾上の心中未遂事件に取材。 岡本...
おのえ‐やなぎ【尾上柳】
ヤナギ科の落葉高木。本州中部以北と四国の山野に自生。葉は細長く、若葉は白色の毛に覆われる。雌雄異株。初夏、穂状の花を斜め上向きにつけ、実は7月ごろ、風に乗って飛ぶ。樺太柳(からふとやなぎ)。
おのえ‐らん【尾上蘭】
ラン科の多年草。日本特産で、本州中部以北の高山に自生し、高さ5〜15センチ。楕円形の葉が根元に2枚つく。7月ごろ、針状の苞(ほう)をもつ白い鐘状の花を2〜6個つける。