おもい‐なお・る【思ひ直る】
[動ラ四]考えが変わる。気持ちが改まる。「いづくをまた—・るべき折とか待たむ」〈源・真木柱〉
おもい‐なが・す【思ひ流す】
[動サ四] 1 次から次へと思い浮かべる。連想する。「この世のほかの事まで—・され」〈源・朝顔〉 2 あきらめる。断念する。「父母の御ためと—・せば悔やみはなし」〈浄・大磯虎〉
おもい‐なぐさ・む【思ひ慰む】
[動マ四]心が休まる。気が晴れる。「すずろなる旅居のみして、—・む折もなきに」〈源・蜻蛉〉
[動マ下二]気を取り直す。気を晴らす。「かく長らふれば少しも(=多少トモ)—・めつべき折もあるを」...
おもい‐なら・う【思ひ習ふ】
[動ハ四] 1 習い覚える。「君により—・ひぬ世の中の人はこれをや恋といふらむ」〈伊勢・三八〉 2 そう思うのが習慣となる。いつもそう思う。「さのみうけとるべき物と—・ひては、かならず心苦しく」...
おもい‐な・る【思ひ成る】
[動ラ四]自然とそう思うようになる。…の気になる。「世の中、心憂きものに—・りて」〈狭衣・一〉
おもい‐ね【思ひ寝】
ものを思いながら、特に、恋しい人を思いながら眠ること。「君をのみ—にねし夢なればわが心から見つるなりけり」〈古今・恋二〉
おもい‐ねん・ず【思ひ念ず】
[動サ変] 1 一心に祈る。「この君を、あながちに、ながらへて見むと—・じけむ」〈夜の寝覚・二〉 2 じっと我慢する。堪える。「しかれども—・じていはく」〈今昔・二九・二八〉
おもい‐のど・む【思ひ和む】
[動マ下二]心を落ち着かせる。ゆったりした気持ちにさせる。「少し—・めよと思されば」〈源・若菜下〉
おもい‐のぼ・る【思ひ上る】
[動ラ四]気位を高くもつ。望みを高くもつ。「いみじう—・れど、心にしもかなはず」〈源・梅枝〉
おもい‐はげ・む【思ひ励む】
[動マ四]心を励ます。努力する。「後の世までのことをも思はむと—・みて」〈更級〉