いか・い【厳い】
[形][文]いか・し[ク] 1 程度がはなはだしい。大層である。「前度(ぜんど)—・い世話に成った気で」〈鏡花・歌行灯〉 2 大きい。多い。「能(よ)う—・い声を出す方様じゃ」〈露伴・椀久物語〉...
いか‐もの【厳物】
いかめしげにこしらえた物。
伊勢(いせ)や日向(ひゅうが)
話に脈絡がなく、つじつまが合わないこと。また、まぜこぜで秩序のないこと。伊勢や日向の物語。「げにげに—のことは、誰かは定めありぬべき」〈謡・雲林院〉
いそ‐め・く【急めく】
[動カ四]忙しそうにする。「ゆゆしげに—・き合はれけるに」〈弁内侍日記〉
鼬(いたち)の目陰(まかげ)
《イタチが人を見るときに前足を目の上にかざすという俗信から》疑わしげに人を見るようす。
いちご‐に【いちご煮】
《ウニの生殖巣の赤みが、野イチゴの果実のように見えるところから》ウニと、アワビまたはツブ貝を用いた吸い物。塩で調味し、仕上げに青ジソの千切りをのせる。青森県八戸近辺の郷土料理。
いちゃ‐いちゃ
[副](スル)いちゃつくさま。男女がむつまじげに戯れ合うさま。「臆面もなく—する」
いで・く【出で来】
[動カ変] 1 内から出てくる。現れる。「げにいとあはれなりなど聞きながら、涙のつと—・こぬ、いとはしたなし」〈枕・一二七〉 2 生まれる。「いまだ皇子も姫君も—・きさせ給はず」〈平家・三〉 3...
いとう【甚う】
[副]《副詞「いたく」の音変化》 1 はなはだしく。ひどく。「物—言ひたる」〈枕・二八〉 2 (あとに打消しの語を伴って)それほど。たいして。「あいなければ—嘆かしげにも言ひなさず」〈源・若紫〉
いな・む【否む/辞む】
[動マ五(四)]《「いなぶ」の音変化》 1 断る。嫌がる。辞退する。「申し出をむげに—・むわけにもいかない」 2 否定する。「—・むことのできない事実」 [補説]古くは上二段活用かと思われるが、...