さよならをいうまえに【さよならを言うまえに】
重兼芳子の講演録集。著者没後の平成6年(1994)に刊行。がんの闘病生活を通じて生と死を見つめ続けた著者が、人生の意味を語る。
さよ‐の‐なかやま【小夜の中山/佐夜の中山】
静岡県掛川市の日坂(にっさか)から島田市菊川までの坂道。旧東海道の難所。夜泣き石伝説で知られる。さやのなかやま。[歌枕]「岩がねのとこに嵐をかたしきてひとりや寝なむ—」〈新古今・羇旅〉
さよのなかやましゅう【佐夜中山集】
俳諧集。松江重頼編。寛文4年(1664)刊。6冊。松尾宗房の名で芭蕉の句が2句入集している。
さ‐よばい【さ婚ひ】
妻を求めること。求婚。よばい。「こもりくの泊瀬(はつせ)の国に—に我が来(きた)れば」〈万・三三一〇〉
さよ‐ふ・く【小夜更く】
[動カ下二]夜がしだいに更けていく。「我が背子を大和へ遣(や)ると—・けて暁(あかとき)露にわが立ち濡れし」〈万・一〇五〉
さよふけ‐がた【小夜更け方】
夜の更けるころ。「かやり火の—の下こがれ苦しや我身人知れずのみ」〈新古今・恋一〉
さよ‐まくら【小夜枕】
夜、寝るときに用いる枕。「松が根のをじまが磯の—いたくな濡れそあまの袖かは」〈新古今・羇旅〉
さ‐よみ【貲布】
シナノキの皮を細く紡いで織った布。古くは調として上納された。後世は、粗く織った麻布をさしていう。さいみ。さゆみ。《季 夏》
さ‐より【細魚/針魚/鱵】
ダツ目サヨリ科の海水魚。全長約40センチ。体は細長く、下あごが突き出し、先が赤い。背部は青緑色、腹側は銀白色。沿岸の表層にすみ、汽水域にも入る。刺身、吸い物種とされる。《季 春》