いち‐もんじ【一文字】
1 一つの文字。一字。 2 「一」の字のように横にまっすぐなこと。真一文字。「口を—に結ぶ」 3 わき目もふらずに物事をすること。「朋子は泥濘(ぬかるみ)の道を—に歩いて行く」〈森田草平・煤煙〉...
いちもんじ【一文字】
刀工の一派。また、その作品の称。中子(なかご)に「一」の銘がある。一文字派。
いちもんじ‐がさ【一文字笠】
1 江戸時代の編み笠の一。菅(すげ)または竹の皮で円形に編んで二つ折りにしたものが頂が一の文字のように平らになる。踊りなどに用いた。 2 平たい円板状の編み笠。武士が旅行や行列の際に用いた。殿中...
いちもんじ‐がわら【一文字瓦】
軒先に用いる桟瓦(さんがわら)の一。軒先側の下端が直線になっているもの。
いちもんじ‐ぎく【一文字菊】
菊の栽培品種の一。一重咲きで、幅の広い花びらが水平に開いて咲くもの。御紋章菊。広熨斗(ひろのし)。平台(ひらだい)。
いちもんじ‐ぎり【一文字切り】
太い竹を30センチほどに切った花立て。中央部より下に節を一つ残し、水をためるように作ったもの。寸胴切(ずんどぎ)り。
いちもんじ‐さんこう【一文字三光】
紋所の名。一文字の下に三つの星を三角形に置いたもの。毛利家の紋など。一文字三星(みつぼし)。
いちもんじ‐せせり【一文字挵蝶】
セセリチョウ科のチョウ。翅(はね)は開張3.5センチくらい、黒褐色で白点列がある。幼虫は稲の害虫で、葉を巻いて苞(つと)状の巣をつくるため、葉捲虫(はまくりむし)・稲苞虫(いねつとむし)などとよ...
いちもんじ‐だな【一文字棚】
床の間のわきに一枚板で一直線に架けた棚。通り棚。→違い棚
いちもんじ‐ちょう【一文字蝶】
タテハチョウ科のチョウ。翅(はね)は開張6センチくらいで、表面は黒色で白色の帯がある。幼虫はウツギ・スイカズラなどの葉を食べる。屋久島以北に分布。