あま‐つ‐そら【天つ空】
1 大空。天上の世界。また、手の届かない遠い所。「ひさかたの—にも住まなくに人はよそにぞ思ふべらなる」〈古今・恋五〉 2 皇居。宮中。また、天皇。「言の葉を—まで聞こえあげ」〈古今・雑体〉 3 ...
あま‐の‐と【天の戸/天の門】
1 「天の岩戸」に同じ。「ひさかたの—開き高千穂の岳に天降(あも)りし」〈万・四四六五〉 2 日月の渡る空の道。大空。「秋風に声をほにあげて来る舟は—渡る雁(かり)にぞありける」〈古今・秋上〉 ...
あまびこ‐の【天彦の】
[枕]「おと」にかかる。「—音羽(おとは)の山の」〈古今・雑体〉
あや‐な・し【文無し】
[形ク] 1 筋道が通らない。不条理だ。わけがわからない。「春の夜の闇(やみ)は—・し梅の花色こそ見えね香やは隠るる」〈古今・春上〉 2 むだである。かいがない。無意味だ。「思へども—・しとのみ...
あやま・つ【過つ/誤つ】
[動タ五(四)] 1 やりそこなう。しくじる。「ねらいを—・たず射る」 2 (「あやまって」の形で)うっかりしてよくないことをしでかす。過失を犯す。「—・って相手にけがを負わせた」 3 悪事を働...
あり‐かず【有り数】
人がこの世に生きる年の数。「わたつうみの浜のまさごを数へつつ君が千歳(ちとせ)の—にせむ」〈古今・賀〉
ありそ‐うみ【荒磯海】
岩石が露出し波の荒い海辺。ありそみ。「—の浜の真砂(まさご)と頼めしは忘るることの数にぞありける」〈古今・恋五〉
あり‐の‐すさび【在りの遊び】
生きているのに慣れていいかげんに過ごすこと。なおざりに暮らすこと。ありのすさみ。「ある時は—に語らはで恋しきものと別れてぞ知る」〈古今六帖・五〉
ある‐は【或は】
[接]《動詞「あり」の連体形+係助詞「は」から》 1 (「あるは…、あるは…」の形で)ある者は。ある場合は。「—年ごとに鏡のかげに見ゆる雪と浪とをなげき…、—昨日は栄えおごりて時を失ひ」〈古今・...
あわ‐た・つ
[動タ四]雲などがわきあがる。多く立ちのぼる。「憂き目をばよそ目とのみぞ逃れ行く雲の—・つ山のふもとに」〈古今・物名〉