たた◦す【立たす】
[連語]《動詞「た(立)つ」の未然形+尊敬の助動詞「す」》お立ちになる。「皇子(みこ)の尊(みこと)の馬並(な)めてみ狩り—◦しし」〈万・四九〉
たち【達】
[接尾]人を表す名詞や代名詞に付く。 1 複数であることを表す。「子供—」「僕—」 2 複数の意とともに尊敬の意をも表す。「大舟にま梶しじ貫(ぬ)き此の我子を唐国へ遣るいはへ神—」〈万・四二四〇...
たてまつり‐もの【奉り物】
1 献上する品物。みつぎもの。「百済(くだら)の—をけがしみだれりといふ」〈神功紀〉 2 《尊敬語「たてまつる」から》貴人の衣服。お召し物。「おほやけの—は、おろそかなるをもてよしとす」〈徒然・二〉
たて‐まつ・る【奉る】
[動ラ五(四)] 1 「やる」「おくる」の、その対象を敬っていう謙譲語。上位の人に差し上げる。献上する。「貢ぎ物を—・る」 2 動作の対象への敬意を失い、「やる」「おくる」をからかっていう。「...
たば・す【賜ばす】
[動サ下二]《動詞「た(賜)ぶ」の未然形+尊敬の助動詞「す」から》(多く「…てたばせたまふ」の形で)…してくださる。「願はくは、あの扇の真中射させて—・せ給へ」〈平家・一一〉
たび‐たま・う【賜び給ふ】
[動ハ四]《下位者にくれてやるの意を含む動詞「た(賜)ぶ」に補助動詞「たま(給)う」の付いたものから。命令形が用いられる》 1 「やる」「くれる」の意の尊敬語。お与え下さる。「宝をわれに—・へ」...
た・ぶ【賜ぶ/給ぶ】
[動バ四] 1 「与える」「くれる」の意の尊敬語。「たまう」と同義であるが、与える相手を低めて、上位者から下位者へ物などをくれてやるという気持ちが強い。お与えになる。くださる。「娘を我に—・べと...
た・べる【食べる】
[動バ下一][文]た・ぶ[バ下二]《尊敬語「たぶ」(四段)に対応する謙譲語》 1 食物をかんで、のみこむ。「生(なま)で—・べる」「ひと口—・べてみる」 2 暮らしを立てる。生活する。「なんとか...
たま・う【賜う/給う】
[動ワ五(ハ四)]《上位から下位に物や恩恵を与える意から、その動作主を敬う語となる。現代では文語的な文章か、特別の堅い言い方でないと尊敬語としては用いない》 1 「与える」「くれる」の尊敬語。...
たまわ・す【賜はす】
[動サ下二]《動詞「たま(賜)う」の未然形+尊敬の助動詞「す」から》「たまう」より強い敬意を表す。お与えになる。御下賜になる。また、補助動詞としても用いる。「不死の薬に、また、壺(つぼ)具して、...