こ‐だか・し【木高し】
[形ク]木立が高い。梢(こずえ)が高い。「妹(いも)として二人作りしわが山斎(しま)は—・く繁くなりにけるかも」〈万・四五二〉
こ‐だくみ【木工/木匠】
木材で家屋の建築・修理などをする人。大工。工匠。「—の道は小なるにせよ其(それ)に一心の誠を委ね」〈露伴・五重塔〉
こ‐だち【木立】
群がって立っている木。「夏—」
こ‐だて【木盾/小盾】
盾の代用。仮の盾。また、間に合わせにかばい隠すもの。「衝(つ)と飛退いて椅子を—に」〈二葉亭・其面影〉
木盾(こだて)に取(と)・る
1 間に合わせの盾にする。「すばやく道ばたの築土(ついじ)のこわれを—・って」〈芥川・偸盗〉 2 自分の都合にいいように使う。口実にする。「軍部は統帥権を—・って我意を通した」
こだま
東海道・山陽新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。昭和39年(1964)の東海道新幹線の開業とともに運行を開始。「ひかり」などの乗り継ぎに用いられる緩行列車で、山陽新幹線開業後も途中区間を...
こ‐だま【木霊/谺/木魂】
[名](スル)《近世初めまでは「こたま」》 1 樹木に宿る精霊。木の精。「—が攫(さら)うぜ、昼間だって容赦はねえよ」〈鏡花・高野聖〉 2 《1がこたえるものと考えたところから》声や音が山や谷な...
こだましゅう【木霊集】
田久保英夫の短編小説集。「死者の魂」をテーマとする作品。平成9年(1997)刊行。同年、第50回野間文芸賞受賞。
こ‐だ・る【木垂る】
[動ラ四]木が育って枝が垂れる。「薪(たきぎ)伐(こ)る鎌倉山の—・る木をまつと汝が言はば恋ひつつやあらむ」〈万・三四三三〉 [補説]一説に「木足る」で、枝葉が繁茂する意とも。
こっ‐ぱ【木っ端】
1 用材を切り取ったあとに残る木のきれはし。木くず。 2 取るに足りない、つまらないもの。多く、他の語と複合して用いる。「—武者」「—役人」「—仕事」