しっと‐と
[副]《「しとと」の音変化》 1 物を押さえつけたり、たたきつけたりするさま。ぴしっと。「すっぱと切っては、—打ち付け」〈虎明狂・鱸庖丁〉 2 物と物とが密着しているさま。ぴったりと。しっかりと...
しなの‐とくさ【信濃木賊】
信濃産のとくさ。「一本を—、椋(むく)の葉をもって七日七日づつみがいておぢゃる程に」〈虎明狂・末広がり〉
しわす‐ぎつね【師走狐】
師走ごろのキツネ。鳴き声が特にさえて聞こえるという。「—の如く、こんこんといふほど張ってござる」〈狂言記・末広がり〉
じゃあ
[感]呼びかけた相手の返事が否定的であるときに発する、狂言特有の語。何じゃ、だめか。「そこもとに末広がりは御ざらぬか。—。ここもとには無いさうな」〈虎寛狂・末広がり〉
すえ‐ひろ【末広】
1 しだいに末のほうが広がること。末広がり。「湖面に—の航跡をしるす」「—形」 2 しだいに栄えること。末広がり。「ご当家の—をお祈りします」 3 扇子、また中啓(ちゅうけい)の異称。広がり栄え...
すえ‐ひろがり【末広がり】
1 「末広(すえひろ)1」に同じ。「—の裾野(すその)」「—の八(はち)の字」 2 「末広2」に同じ。「家運が—に開ける」 3 「末広3」に同じ。 [補説]曲名別項。→末広がり
すえひろがり【末広がり】
狂言。末広がりを買いにいかされた太郎冠者がだまされて傘を求めて帰り、怒った主人に囃子(はやし)物を聞かせて機嫌をとる。
歌舞伎舞踊。長唄。本名題「稚美鳥末広(わかみどりすえひろがり)」。3世...
そ‐で‐な・い【然で無い】
[形][文]そでな・し[ク] 1 いけない。悪い。また、そっけない。「余り憎いな、—・い為方だ」〈紅葉・金色夜叉〉 2 そうではない。違う。「安い物を高う売り、—・い物を、そぢゃと言うて売るを」...
そん【尊】
[名]中国古代の酒器。一般に、アサガオ状に開いた口と膨らんだ胴、末広がりの台をもつ。
[接頭]人に関する語に付いて、相手または相手方の人を敬意を込めていうのに用いる。「—夫人将(まさ)に何処...
たのうだ‐ひと【頼うだ人】
[連語]自分の頼みとする人。主人。「こちの—のやうに、ものを急に仰せ付けらるるお方はござらぬ」〈虎寛狂・末広がり〉