むつ‐の‐はな【六つの花】
雪の異称。6弁の花のように結晶するところからいう。「おしなべて草木にかはる色もなし誰かは—と見るらん」〈廻国雑記〉
むな‐わ・く【胸分く】
[動カ下二]鹿などが草木を胸で押し分けて行く。「ますらをの呼び立てしかばさ雄鹿(をしか)の—・け行かむ秋野萩原」〈万・四三二〇〉
むな‐わけ【胸分け】
1 胸で草木などを押し分けること。むねわけ。「さ雄鹿の—にかも秋萩の散り過ぎにける盛りかも去(い)ぬる」〈万・一五九九〉 2 胸のはば。また、胸。「—の広き我妹(わぎも)」〈万・一七三八〉
む‐ひつ【無筆】
文字の読み書きができないこと。「手紙を書こうにも御存じの—だろう」〈漱石・道草〉
むべ【宜/諾】
[副]「うべ」に同じ。「吹くからに秋の草木のしをるれば—山風をあらしといふらむ」〈古今・秋下〉
むよう‐らん【無葉蘭】
ラン科の多年草。暖地の林内に生え、高さ約30センチ。地下の細長い根茎から地上茎が1〜3本出る。葉緑素はなく、葉は退化して鱗片(りんぺん)状。初夏、茎の先に香りのある白い花を数個つける。
むら【群/叢/簇】
むらがっていること。また、そのもの。むれ。多く、他の名詞に付けて用いる。「—すずめ」「草—」
むら‐くさ【叢草】
むらがり生い繁っている草。「あはれしや野焼きにもれし峰のわの—かくれ雉(きぎす)鳴くなり」〈永久百首〉
むらさき【紫】
1 ムラサキ科の多年草。山地に生え、高さ30〜60センチ。根は太く紫色。全体に毛が密生し、葉は披針形で互生する。6、7月ごろ、白い小花をつける。根は古くから染料に、また漢方で皮膚病や火傷に用いら...
むらさき‐おもと【紫万年青】
ツユクサ科の多年草。高さ約60センチ。茎は直立し、その先に長楕円形の厚い葉が多数つく。葉の裏面は紅紫色。夏、葉の付け根に、2枚の苞(ほう)をもつ白い小花をつける。メキシコ・西インド諸島の原産で、...