あり‐し【在りし】
[連語]《動詞「あり」の連用形+過去の助動詞「き」の連体形》 1 (連体詞的に用いる) ㋐以前の。昔の。「—よき日」 ㋑亡くなった。生前の。「—妻のおもかげ」 2 過ぎ去った事柄や時。以前の状態...
あり‐つる【有りつる】
[連語]《動詞「あり」の連用形+完了の助動詞「つ」の連体形》前に一度述べたことをさしていう。先ほどの。さっきの。「—ところにかへりて」〈かげろふ・上〉
ある【或る】
[連体]《動詞「あり」の連体形から》はっきり名を挙げずに物事をさす語。また、漠然と物事をさしていう語。「—所」「—日」「—人」
ある‐い‐は【或いは】
《動詞「あり」の連体形+副助詞「い」+係助詞「は」から。本来は、「ある人は」「ある場合は」などの意の主格表現となる連語》 [副] 1 同類の事柄を列挙していろいろな場合のあることを表す。一方で...
ある‐は【或は】
[接]《動詞「あり」の連体形+係助詞「は」から》 1 (「あるは…、あるは…」の形で)ある者は。ある場合は。「—年ごとに鏡のかげに見ゆる雪と浪とをなげき…、—昨日は栄えおごりて時を失ひ」〈古今・...
ある‐べか・し【有るべかし】
[形シク]《動詞「あり」の連体形に推量の助動詞「べし」が付いたものの形容詞化》そのようであるのがふさわしい。それ相応のさまだ。理想的だ。「御厨子所など—・しき事どもを」〈源・手習〉
ある‐べき【有るべき】
[連語]《動詞「あり」の連体形+推量の助動詞「べし」の連体形。連体詞的に用いる》そうあるのが当然の。「教師として—姿」
ある‐まじき【有るまじき】
[連語]《動詞「あり」の連体形+打消し推量の助動詞「まじ」の連体形。連体詞的に用いる》あってはならない。不都合である。とんでもない。「指導者に—振る舞い」
あんな
[形動] 1 話し手も聞き手もともに知っている人や事物の状態があのようであるさま。あれほど。あれくらい。「—にひどい被害とは思わなかった」「彼はなぜいつも—なのだろう」 2 話し手にも聞き手にも...
あん◦なり
[連語]《動詞「あり」の連体形に伝聞推定の助動詞「なり」の付いた「あるなり」の音変化》あるようだ。あるということだ。あなり。「世の中に物語といふものの—◦なるを」〈更級〉