ハンガリー南西部の都市。メチェック山南麓に位置する。同国第四の規模をもち、南部における政治、経済、文化の中心都市として知られる。古代ローマ帝国の属領だった4世紀頃はソピアネと呼ばれ、交易により栄えた。市街中心部には4世紀頃に造られた初期キリスト教徒のカタコンブ(地下墓所)と礼拝堂の遺構があり、2000年に「ペーチ(ソピアネ)にある初期キリスト教墓地遺跡」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。14世紀に同国最古のペーチ大学が創設されたほか、オスマン帝国時代に建てられたガージカーシムパシャモスクやヤコバーリハッサーンモスクなどが残っている。ヘレンドと並び同国を代表する高級陶磁ジョルナイの発祥の地。