ほぞ【枘】
《「臍(ほぞ)」と同語源。古くは「ほそ」》木材などを接合する際、一方の端部に作る突起。これを他方に作った枘穴(ほぞあな)に差し込んで合わせる。
ほぞ【蔕】
《「臍(ほぞ)」と同語源。古くは「ほそ」》果実のへた。〈文明本節用集〉
ほぞ【臍】
《古くは「ほそ」》 1 へそ。 2 決心。また、本心。→臍を固める
ほぞ‐あな【枘穴/枘孔】
枘を差し込むため、材の端部にあける穴。
ほぞ‐おち【臍落ち/蔕落ち】
《古くは「ほそおち」》 1 へその緒が落ちること。 2 果実が熟して自然に落ちること。また、その果実。 3 機が熟すること。また、物事が成就すること。「—するまで待ってはゐられぬ」〈浄・鎌倉実記...
ほぞくり‐がね【臍繰り金】
《「へそくり」の「へそ」を「臍」と解して「ほぞ」といったもの。「ほそくりがね」とも》ひそかにためた金。へそくりがね。「二十余年に—十二貫五百目になしぬ」〈浮・永代蔵・一〉
ほぞ‐さし【枘差】
枘を枘穴に差し込んで部材を接合すること。
ほぞち【臍落】
《「ほぞおち」の音変化か。古くは「ほそち」「ほそぢ」とも》 1 「ほぞおち1」に同じ。「さもあらばあれ大和心し賢くは—につけてあらすばかりぞ」〈後拾遺・雑六〉 2 (ふつう「熟瓜」と書く)よく熟...
ほぞ‐の‐お【臍の緒】
《古くは「ほそのお」》 1 へその緒。臍帯(さいたい)。 2 生まれた子のへその緒を竹刀で切る儀式。また、その役目の人。「御—は殿の上、御乳つけは橘の三位」〈紫式部日記〉
臍(ほぞ)を固(かた)・める
決意を固める。覚悟を決める。「—・めて事に当たる」