かわら【河原/川原/磧】
《「かわはら」の音変化》 1 川の流れに沿う平地で、ふだんは水の流れていない、石や砂の多い所。 2 京都の鴨川の河原。特に、四条河原。
かわら‐がよい【河原通ひ】
江戸時代、京都四条河原の芝居町・茶屋町へ芝居見物と称して若衆買いに通うこと。「毎日の—に」〈浮・胸算用・三〉
かわら‐けつめい【河原決明】
マメ科の一年草。原野や道端に生え、高さ30〜60センチ。葉は羽状複葉。8〜10月、黄色の小花をつけ、広線形の豆果ができる。全草を茶の代わりにする。ねむ茶。豆茶。浜茶。
かわら‐こじき【河原乞食】
《歌舞伎が近世初期の京都四条河原の興行に起源するところから》歌舞伎役者などを卑しめていった語。河原者。
かわら‐さいこ【河原柴胡】
バラ科の多年草。海辺や河原の砂地に生え、高さ30〜50センチ。茎に長い毛がある。葉は羽状複葉で、小葉はさらに羽状に切れ込み、裏面に白い毛がある。夏、黄色の5弁花を開く。
かわら‐すげ【河原菅】
カヤツリグサ科の多年草。草原などに生え、高さ20〜40センチ。葉は線形。夏、緑色の花穂をつけ、頂のものは雄花、その他は雌花。たにすげ。
かわら‐すずめ【河原雀】
セキレイの別名。
かわら‐なでしこ【河原撫子】
ナデシコの別名。河原に多いのでいう。
かわら‐にんじん【河原人参】
キク科の多年草。砂地や荒れ地にみられ、葉はニンジンの葉に似る。地上部を漢方で青蒿(せいこう)といい、熱病・皮膚病に用いる。中国から薬用に輸入したものが帰化したという。
かわら‐の‐いん【河原院】
源融(みなもとのとおる)の別荘。京都六条坊門の南、万里小路(までのこうじ)の東にあった。奥州塩釜の景を模して庭をつくり、海水を運び込んで塩焼きを楽しんだと伝えられる。その没後、宇多法皇の所有とな...