ちかまつ‐しゅうこう【近松秋江】
[1876〜1944]小説家。岡山の生まれ。本名、徳田浩司。情痴におぼれる自己を赤裸々に描いた。作「別れたる妻に送る手紙」「疑惑」「黒髪」など。
ちかまつ‐とくぞう【近松徳三】
[1751〜1810]江戸後期の歌舞伎作者。大坂の人。初名、徳蔵、次に徳叟(とくそう)。近松半二に入門。上方の劇壇で活躍。代表作「伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)」。
ちかまつ‐はんじ【近松半二】
[1725〜1783]江戸中期の浄瑠璃作者。大坂の人。儒学者穂積以貫(ほづみこれつら)の子。2世竹田出雲の門人。その作の多くは合作であったが、舞台技巧にすぐれていた。代表作「奥州安達原」「本朝廿...
ちかまつ‐もんざえもん【近松門左衛門】
[1653〜1725]江戸中期の浄瑠璃・歌舞伎作者。越前の人。本名、杉森信盛。別号、巣林子(そうりんし)。坂田藤十郎のために脚本を書き、その名演技と相まって上方歌舞伎の全盛を招いた。また、竹本義...
ちぎ【智顗】
[538〜597]中国、隋の僧。天台宗の第三祖であるが、実質的には開祖。華容(湖南省)の人。姓は陳。字(あざな)は徳安。初め慧思(えし)に師事。天台山にこもって、法華経の精神と竜樹の教学を中国独...
ちぎょく【智旭】
[1599〜1655]中国、明末の天台宗の僧。蘇州(江蘇省)の人。字(あざな)は藕益(ぐうやく)。号、八不道人。儒学を学び、のち仏教の天台・唯識などの諸学に精進、諸宗を体系づけようとし、またキリ...
ちくさ‐ありこと【千種有功】
[1797〜1854]江戸後期の歌人。京都の人。号は千千廼舎(ちぢのや)。左近衛権中将に至り、堂上派に属したが、香川景樹らと交わって、新風の和歌を志した。歌集「千千廼舎集」など。
ちくさ‐ただあき【千種忠顕】
[?〜1336]鎌倉末期の廷臣。元弘の変で捕らえられ、後醍醐天皇とともに隠岐(おき)に配流。のち、隠岐を脱出して、足利尊氏(あしかがたかうじ)らと六波羅攻めに参加。尊氏の離反後、足利直義と戦って敗死。
ちくでん【竹田】
⇒田能村竹田(たのむらちくでん)
ちげつ‐に【智月尼】
[?〜1708ころ]江戸前期の俳人。山城の人。大津の川井佐左衛門の妻。夫に死別後、尼になる。息子の乙州(おとくに)とともに蕉門に学んだ。