あらきだ‐ひさおゆ【荒木田久老】
[1747〜1804]江戸後期の国学者・歌人。伊勢内宮の神官。号、五十槻園(いつきぞの)。賀茂真淵(かものまぶち)に学び、のち、同門の本居宣長と対立。著「万葉考槻の落葉」「日本紀歌解」など。
ありま‐の‐みこ【有間皇子】
[640〜658]孝徳天皇の皇子。謀反をはかったとされて処刑された。このときの哀歌2首が万葉集にある。
あわしま‐かんげつ【淡島寒月】
[1859〜1926]文学者。東京の生まれ。本名、宝受郎。江戸文学を愛好し、西鶴を再発見して、その価値を尾崎紅葉・幸田露伴らに伝えた。著「百美文」「梵雲庵(ぼんうんあん)雑話」。
アンドレーエフ【Leonid Nikolaevich Andreev】
[1871〜1919]ロシアの小説家・劇作家。初期の写実的ヒューマニズムから厭世(えんせい)的、神秘的作風に転じた。二葉亭四迷など日本の作家にも影響を与えた。小説「沈黙」「血笑記」「七死刑囚物語...
いいおか‐の‐すけごろう【飯岡助五郎】
[1792〜1859]江戸後期の博徒(ばくと)。相模(さがみ)の人。下総(しもうさ)国飯岡(千葉県旭市東部)で飯岡浜一帯を縄張りとし、笹川繁蔵と勢力争いをした。講談・浪曲「天保水滸伝(てんぽうす...
いしい‐きくじろう【石井菊次郎】
[1866〜1945]外交官。千葉の生まれ。大隈内閣外相として対華二十一箇条要求強行後の対中国外交を推進。大正6年(1917)米国特派大使として石井‐ランシング協定を結んだ。貴族院議員・枢密顧問...
いしかわ‐の‐いらつめ【石川郎女/石川女郎】
大和・奈良時代の女流歌人。万葉集に同名の七人が登場するが、実在したのは三人から五人とする説が有力。 久米禅師と歌を贈答した石川郎女。 大津皇子と歌を贈答した石川郎女。 日並皇子(ひなみしの...
いのうえ‐みちやす【井上通泰】
[1867〜1941]国文学者・歌人。兵庫の生まれ。柳田国男の兄。御歌所寄人(よりゅうど)。宮中顧問官。著「万葉集新考」「播磨風土記新考」など。
いりえ‐たいきち【入江泰吉】
[1905〜1992]写真家。奈良の生まれ。大和路(やまとじ)の風物・仏閣・仏像を撮影。代表作に「万葉大和路」「仏像の表情」など。奈良市写真美術館に全作品が収められている。
おだぎり‐ひでお【小田切秀雄】
[1916〜2000]文芸評論家。東京の生まれ。昭和16年(1941)「万葉の伝統」刊行。戦後、雑誌「近代文学」創刊に参加。著書に「民主主義文学論」「頽廃(たいはい)の根源について」「私の見た昭...