いとう‐たんあん【伊藤坦庵】
[1623〜1708]江戸前期の儒学者。京都の人。名は宗恕。初め医師となったが、のち、福井藩に儒官として仕えた。師の江村専斎の談話を集めた「老人雑話」の編者。著「坦庵遺稿」。
いとう‐みよじ【伊東巳代治】
[1857〜1934]政治家。長崎の生まれ。伊藤博文に認められ、明治憲法の制定に参画。伊藤内閣の書記官長・農商務相を歴任。東京日日新聞社社長として、政府擁護の論陣を張った。のち、枢密顧問官。
い‐とん【猗頓】
中国、春秋時代の大富豪。魯(ろ)の人。牛・羊を飼育し、製塩業を興して財を成したといわれる。生没年未詳。→陶朱(とうしゅ)猗頓の富
いな‐ただつぐ【伊奈忠次】
[1550〜1610]江戸初期の幕臣。通称、熊蔵。徳川家康の近習として、検地・治水・新田開発などに敏腕を振るう。初代関東郡代。
いぬかい‐たける【犬養健】
[1896〜1960]政治家。東京の生まれ。毅(つよし)の子。はじめ白樺派の小説家として活躍。第二次大戦後は第四次・五次吉田内閣の法相を務め、造船疑獄事件で指揮権を発動。
いぬかい‐つよし【犬養毅】
[1855〜1932]政治家。岡山の生まれ。号、木堂。第一議会以後、連続17回代議士に当選。藩閥打倒を主張して立憲国民党を結成、憲政擁護運動の先頭に立った。昭和4年(1929)政友会総裁。昭和6...
いぬかみ‐の‐みたすき【犬上御田鍬】
飛鳥時代の官人。推古天皇22年(614)遣隋使として中国に渡り、翌年帰国。舒明天皇2年(630)には第1回遣唐使として渡り、同4年に帰国。生没年未詳。
いのうえ‐えんりょう【井上円了】
[1858〜1919]哲学者・教育者。新潟の生まれ。欧化思潮に対して東洋思想を強調し、仏教哲理を説いた。妖怪学の祖。哲学館(のちの東洋大学)を設立。著「仏教活論」など。
いのうえ‐かおる【井上馨】
[1836〜1915]政治家。山口の生まれ。通称、聞多(もんた)。幕末の尊王攘夷運動に参加。第一次伊藤内閣の外務大臣として欧化政策をとったが、世論の反対にあい、条約改正交渉に失敗。農商務相・内務...
いのうえ‐じゅんのすけ【井上準之助】
[1869〜1932]銀行家・政治家。大分の生まれ。横浜正金銀行頭取・日本銀行総裁・大蔵大臣などを歴任。昭和5年(1930)金解禁を断行。民政党の筆頭総務として選挙戦中、血盟団団員に暗殺された。