おおえ‐の‐おとんど【大江音人】
[811〜877]平安前期の学者。儒家としての大江家の基礎を築いた。師の菅原是善らと「貞観格式」を編纂(へんさん)。「弘帝範」「群籍要覧」を撰進(せんしん)。家集「江音人集」。江相公。
おおえまる【大江丸】
[1722〜1805]江戸後期の俳人。大坂の人。本名、安井政胤(やすいまさたね)。飛脚問屋を営む。大島蓼太(おおしまりょうた)に師事し、市井の人事句を得意とした。句文集に「俳懺悔」「俳諧袋」など...
おおくら‐とらあきら【大蔵虎明】
[1597〜1662]江戸初期の狂言師。山城の人。大蔵流宗家13世。大蔵流最古の台本「狂言之本」(通称「虎明本」)を書き留め、狂言論「わらんべ草」を著した。
おか‐ふもと【岡麓】
[1877〜1951]歌人。東京の生まれ。本名、三郎。正岡子規に師事し、「アララギ」同人として活躍。歌集に「庭苔」「涌井(わくい)」など。
おぎす‐たかのり【荻須高徳】
[1901〜1986]洋画家。愛知の生まれ。フランスに留学。佐伯祐三に師事し、ユトリロ的な画風でパリの風景を描いた。帰国後、新制作協会会員となるが、再びパリに戻り、サロン‐ド‐メに毎年招待出品。...
かいけい【快慶】
鎌倉前期の仏師。号、安阿弥(あんなみ)。運慶の父康慶の弟子といわれる。作風は運慶の剛健な表現に対して、安阿弥様とよばれる理知的で流麗な形式美を見せ、後世の仏像様式に大きな影響を与えた。作品に浄土...
かいげつどう‐あんど【懐月堂安度】
江戸中期の浮世絵師。懐月堂派の祖。肉筆を専門とし、世に懐月堂美人といわれる、豪華な衣装をつけた一人立ちの遊女姿の美人画を多く描いた。江島生島事件に連座、一時は伊豆大島に流された。生没年未詳。
かいげん【戒賢】
《(梵)Śīlabhadra》6世紀末のインド、マガダ国ナーランダー寺の僧。玄奘(げんじょう)の師。
かいほう‐じゃくちゅう【海北若冲】
[1675〜1752]江戸中期の国学者。大坂の人。名は千之。契沖の高弟で、師の学問を継承した。著「和訓類林」など。
かきざき‐はきょう【蠣崎波響】
[1764〜1826]江戸後期の画家。名は広年。松前藩主松前資広の五男。家老蠣崎家の養子となる。円山応挙に師事。「夷酋列像」は肖像画の傑作とされる。