ネルバル【Gérard de Nerval】
[1808〜1855]フランスの詩人・小説家。ロマン主義の運動に参加。のち狂気の発作に苦しみつつ、夢と幻想の世界を作品化したが自殺。詩集「幻想詩集」、短編集「火の娘たち」、翻訳「ファウスト」など。
のぐち‐うじょう【野口雨情】
[1882〜1945]詩人。茨城の生まれ。本名、英吉。大正中期、全国に歌謡行脚し、民謡・童謡の普及に尽力。詩集「都会と田園」「沙上の夢」、童謡集「十五夜お月さん」、民謡集「波浮(はぶ)の港」など。
のぐち‐よねじろう【野口米次郎】
[1875〜1947]詩人。愛知の生まれ。米英に滞在中、英文詩集を刊行し、ヨネ=ノグチの名で知られる。帰国後、伝統芸術に心酔し、多くの評論を書いた。詩集「二重国籍者の詩」「林檎一つ落つ」など。
ハイネ【Heinrich Heine】
[1797〜1856]ドイツの詩人・批評家。ドイツの反動的政策を痛烈に批判し、フランスの七月革命を契機に、1831年パリに亡命。愛と革命の詩人とよばれる。詩集「歌の本」「ロマンツェーロ」、長詩「...
はぎわら‐さくたろう【萩原朔太郎】
[1886〜1942]詩人。群馬の生まれ。「月に吠(ほ)える」「青猫」の2詩集を出して口語自由詩による近代象徴詩を完成、以後の詩壇に大きな影響を与えた。他に詩集「純情小曲集」「氷島」、詩論「詩...
はやし‐ふみこ【林芙美子】
[1903〜1951]小説家。山口の生まれ。多くの職を転々としながら、自伝的小説「放浪記」で文壇に出た。一貫して庶民の生活を共感をこめて描いた。他に小説「清貧の書」「晩菊」「浮雲」「めし」、詩集...
はるやま‐ゆきお【春山行夫】
[1902〜1994]詩人・評論家。愛知の生まれ。本名、市橋渉(わたる)。上京して雑誌「詩と詩論」を創刊。詩集「月の出る町」「植物の断面」、評論「詩の研究」「文学評論」など。
ハーフィズ【Ḥāfiẓ】
[1326ころ〜1390ころ]イランの神秘主義叙情情詩人。死後に編集された詩集が、ゲーテの「西東詩集」に大きな影響を与えた。
バッハマン【Ingeborg Bachmann】
[1926〜1973]オーストリアの女性詩人・小説家。第二次大戦後の世界を鋭く描写した。詩集「大熊座の呼びかけ」、短編集「三十歳」「同時通訳」、長編「マリーナ」など。
パス【Octavio Paz】
[1914〜1998]メキシコの詩人・批評家。シュールレアリスムの影響を受ける。1990年ノーベル文学賞受賞。詩集「世界の岸辺で」「言葉のかげの自由」、詩論「弓と竪琴」など。