誤る/間違う/間違える の解説 - 小学館 類語例解辞典

誤る/間違う/間違える の共通する意味

正しくない判断を下す。また、動作をやり損なう。

英語表現 to mistake

国語辞書で調べる 誤る 間違う 間違える

誤る/間違う/間違える の使い方

誤る 【ラ五】
▽目測を誤る ▽誤って足を踏みはずす ▽身を誤る(=生き方を間違える)
間違う 【ワ五】
▽答えは間違っていない ▽彼は間違っている
間違える 【ア下一】
▽傘を間違える ▽田村氏と村田氏を間違えて案内状を出した

誤る/間違う/間違える の使い分け

「誤る」は、他動詞では、ある物事について正しくない判断、認定を下す意である。「…を誤る」の形で、「…を」の部分には、判断、認定を意味するような語がくることが普通である。自動詞としては、「誤った考え」のように「誤った」の形で連体修飾語として使うことが多く、当を得ない、道理にはずれたといった、判断、認識が正しくない意で用いられる。なお、「誤って」という言い方は、今日では「うっかり」のような意味で用いられることが多く、副詞に近づいている。
「間違う」は、本来は自動詞で、他動詞の「間違える」と対応するものであるが、今日では「順番を間違う」のように他動詞として、「間違える」とほぼ同じように用いられる。
「間違う」は、自動詞としては、三通りの意味・用法がある。第一に、人がミス、失敗を犯すという、観察可能な具体的動作をさしていう場合で、「あっ、あいつまた間違った」などと、人を主語にして用いる。この場合は、表面的な動作に焦点があてられ、判断の誤りとはいえないような、単なる動作のやり損ないについてもこうした言い方が用いられる。第二に、「あなたの考えは間違っている」などのように、ある人の判断、認識やそれに基づく行為、態度、姿勢が正しくないという意で用いる。第三に、「答えが間違っている」のように、思考、判断の過程でミスを犯していて、出てきた結果が正しくないという意の用法がある。
自動詞の「間違う」と「誤る」は、正しくない判断をする意では意味が接近しているが、どちらかというと「間違う」が具体的になんらかのミスを犯しているのに対して、「誤る」は、どこがどうというのではなく概して正しくないという、やや抽象的な語感がある。それゆえ、「あなたの考えは誤っている」に対して、「あなたの考えは間違っている」の方が、直接的に批判するニュアンスが出てくる。また、一般的に思想、認識など、やや硬い抽象的な語句については、「誤る」の方が自然であり、逆に、判断、思考の結果出てきた具体的なものが正しくない場合には、「間違う」の方が自然である。
「間違える」は、本来自動詞である「間違う」に対応する他動詞である。「間違える」は、ヴァイオリンを弾いていて「しまった、うっかり指使いを間違えた」などという言い方のように、表面的に動作をやり損なう意、「計算を間違える」「答えを間違える」などのように、思考、判断の過程でミスを犯して、正しくない結果を出してしまう意、「傘を間違える」「塩と砂糖を間違える」などのように、取り違える意で用いられる。

誤る/間違う/間違える の関連語

違える 【ア下一】
理解、判断、行動などを正常でなくする。また、他と比較して、あるいは平常とくらべて差があるようにさせる。「答えを違える」「首の筋を違える」「やり方を違える」

誤る/間違う/間違える の類語対比表

計算を…たあて先を…飛行機をUFOと……た考え字が…ている
誤る-っ○-っ○-っ△
間違う-っ○-っ○-っ○
間違える-え○-え--え-

カテゴリ

#人間の動作#行為

誤る/間違う/間違える の類語 - 日本語ワードネット

間違う の類語

間違ったやり方で解釈する の意

失敗する の意

間違える の類語

間違ったやり方で解釈する の意

失敗する の意

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