という の類語・言い換え
ブックマークへ登録という/といった/との の共通する意味
同格・内容説明を表わす。
という/といった/との の使い方
という/といった/との の使い分け
- 1
- 三語のうちでは、「という」の使用範囲が最も広い。名づけ、言い換え、婉曲(えんきょく)、伝聞、引用、未知(よく知らない事物を取り上げる)、感嘆(事物がプラスの意味でもマイナスの意味でも並はずれた状態であることを強調する)などを表わす。
- 2
- 「といった」は、「という」の用法のそれぞれについて、種類・例示の意をつけ加える。たとえば、表例(1)では、「という」を使った場合、「製造を中止せよ」が「命令」のすべてだと考えられる。ところが「といった」を使うと、命令はほかにもあったがそのうちの一つを例として出すと「製造を中止せよ」であった、または、文字通り「製造を中止せよ」と命令を受けたわけではないが、命令の意図を要約すればそうなる、というニュアンスを感じさせる。そのため、「といった」の例文(1)のように、複数の種類を並べてかつそれだけに限らないことを言外に含める形で用いられることも多い。これは、「など(の)」に近い用法である。
- 3
- 「という」「といった」には、感嘆の用法が発展したものとして、数詞について強調する用法がある。予想をはるかに上回ったり下回ったりした数を受けて、…にも及ぶ程度の、…にしか過ぎない程度の、という意味を表わす。「今この瞬間にも何千といった生命が失われているのだ!(「何千もの」と言い換えられる)」「一〇〇分の一ミリというミクロの世界」
- 4
- 「との」は「という」の用法のうち、伝聞と引用にしか使えない。硬い文体で使われることが多く、「との」の後には「返事」「噂」「評判」「評価」「意向」「意見」「考え」「命令」「注意」「報告」のような名詞が現れやすい。
という/といった/との の類語対比表
①製造を中止せよ…命令 | 五〇〇名中一番…成績 | 定額貯金…貯蓄 | 山田さん…方 | |
---|---|---|---|---|
という | ○ | ○ | ○ | ○ |
といった | ○ | △ | △ | - |
との | ○ | - | - | - |
参照
カテゴリ
#助詞・助動詞