徒になる
1 役に立たなくなる。むだになる。「いかにしてか—・り給ふまじきわざはすべからむ」〈源・少女〉 2 死ぬ。はかなくなる。「この君の世に惜しまれて—・り給へば」〈宇津保・国譲中〉
いたずらがき【悪戯書(き)】
1 書くべきではない所に文字や絵を書くこと。また、その書いたもの。 2 戯れの気持ちで文字や絵を書くこと。また、その書いたもの。
いたずらこぞう【悪戯小僧】
いたずら好きの男の子。いたずら坊主。悪童。いたずらっこ。
いたずらごと【徒言】
無意味な言葉。無用の言。「つれづれと—を書きつめて」〈千載・雑下・詞書〉
いたずらごと【徒事】
1 無意味なこと。くだらないこと。「—のみ思ひ続けられて」〈有明の別・二〉 2 みだらなこと。「恋の部とて五巻まで多かるは、—のつつしみなきなり」〈読・春雨・海賊〉 3 根拠のないこと。「男は胸に知恵なくして心に知恵深しと云ふは、—なり」〈仮・夫婦宗論〉
いたずらざかり【悪戯盛り】
よくいたずらをする年ごろ。少年時代をいう。
いたずらじに【徒死に】
何の役にも立たない死に方をすること。むだ死に。犬死に。「敵 (かたき) ある者に行き烈 (つ) れて、—する者」〈今昔・二六・七〉
いたずらっこ【悪戯っ子】
よくいたずらをする子。
いたずらね【徒寝】
恋い慕う人と離れて、独り寂しく寝ること。いたずらぶし。「人待つと泣きつつすぐす夜な夜なは—にも泣きぬべきかな」〈中務集〉
いたずらびと【徒人】
1 役に立たない人。無用の人。徒者 (いたずらもの) 。「忠雅らも—になりぬべくてなむ」〈宇津保・俊蔭〉 2 落ちぶれた人。「—をば、ゆゆしきものにこそ思ひ捨て給ふらめ」〈源・明石〉 3 死んだ人。死者。「わが君、かくて見奉るこそ、—見奉りたる心地すれ」〈宇津保・国譲下〉