かざしぐさ【挿頭草】
1 《新古今集・春下の「ももしきの大宮人はいとまあれや桜かざして今日もくらしつ」の歌から》桜の異称。 2 《賀茂祭でかざしにするところから》フタバアオイの別名。《季 夏》
かざしことば【翳し詞】
忌み詞の一。俳諧などで、正月三が日の間に、物の名を忌み、呼びかえて使う言葉。「雨」を「おさがり」、「寝る」を「いねつむ」、「おきる」を「いねあぐ」という類。
かざしのは【翳しの羽】
「翳 (さしは) 」に同じ。
かざしもんく【翳し文句】
謡曲の文句の中に忌みはばかるものがあるとき、その部分を他の文句にかえて謡うこと。また、その文句。祝言などで「高砂やこの浦舟に帆をあげて月もろともに出 (い) で潮の」の「出で潮の」の部分を「入り潮の」と謡いかえる類。