剣は一人の敵学ぶに足らず
《「史記」項羽本紀から》剣術は一人を相手にする技術にすぎないから学ぶ価値はない。天下を望む者は万人を相手とする兵法をこそ学ぶべきである。
剣を売り牛を買う
《「漢書」循吏伝から》兵事に携わることをやめて、農業に精を出す。
剣を落として舟を刻む
《乗っている舟から剣を落とした人が、慌てて舟べりに印をつけてその下の川底を捜したという、「呂氏春秋」察今の故事から》古い物事にこだわって、状況の変化に応じることができないことのたとえ。舟に刻みて剣を求む。
乾を旋らし坤を転ず
《韓愈「潮州謝上表」から》天地をひっくり返す。転じて、局面を一新する。
堅を被り鋭を執る
《「戦国策」楚策から》よろいかぶとを身に着け、武器を手に取る。武装する。
権に借る
権威としてたのむ。権力をかさにきる。「大勢 (おほぜい) の子持ちを—・って、内の事は一葉 (ひとっぱ) も構はねえ」〈滑・浮世風呂・二〉