無い袖は振れない
実際にないものはどうにもしようがない。持っていないものは出せない。「援助はしたいが—◦ない」
無いもせぬ
《「ない」を強調した表現》ありもしない。「—内を喰ひ費やすも気の毒なり」〈浮・好色盛衰記・四〉
無き手を出す
1 この上もない秘術を尽くす。「仲頼の主 (ぬし) 、なき手出 (いだ) して遊ぶ」〈宇津保・嵯峨院〉 2 ありとあらゆる手段をめぐらす。「いかでこの人のためにはと、—・し」〈源・帚木〉
無きにしも非ず
ないわけではない。ないとは限らない。少しはある。「勝利の可能性は—だ」
無きになす
ないものとする。数のうちに入れず、顧みない。「わが身を—・しても」〈源・賢木〉
無くて七癖
どんな人でも多少は癖があるものだということ。「—有って四十八癖 (しじゅうはっくせ) 」
無かった事にする
それまでの経過の中で検討した事柄、また決定した事柄をすべて取り消して、白紙に戻す。また、その件が初めから存在しなかったかのようにみなす。「この契約は—◦させてください」「失敗を—◦する」