むけいこていしさん【無形固定資産】
固定資産のうち、物的な存在形態をもたない資産。特許権・借地権・商標権・実用新案権・意匠権・鉱業権などの法的権利と、企業の超過収益力を内容とする営業権の2種がある。
むけいざいさん【無形財産】
物的な形を備えていない財産。著作権・特許権など。⇔有形財産。
むけいしほん【無形資本】
特殊な技能や専売権・著作権などのように無形財産からなる資本。⇔有形資本。
むけいぶんかいさんほごじょうやく【無形文化遺産保護条約】
《「無形文化遺産の保護に関する条約」の略称》世界各地の無形の伝統文化遺産を保護し、受け継ぐための条約。2003年ユネスコ総会で採択、2006年4月発効。→無形文化遺産 [補説]有形の文化遺産・自然遺産・複合遺産を保護するために1972年に成立した世界遺産条約の無形文化遺産版といわれる。
むけいぶんかざい【無形文化財】
演劇・音楽・工芸技術その他の日本の無形の文化的所産で、歴史上または芸術上価値の高いもの。そのうち特に重要なものを文部科学大臣が重要無形文化財として指定し、併せてその保持者または保持団体を認定する。保持者を俗に人間国宝という。⇔有形文化財。
むけいのわいろ【無形の賄賂】
金銭や物品など有形物の授受を介することなく行われる賄賂。担保の提供、債務の弁済、地位の供与など。 [補説]平成18年(2006)に発生した福島県発注工事をめぐる談合事件の第2審では、贈賄側が収賄側から土地を適正な価格で買い取る行為が、無形の賄賂(換金の利益)にあたるとの判断が示された。
むけいぶんかいさん【無形文化遺産】
無形文化遺産保護条約に基づいて登録された、世界各地の芸能、口承文学、社会的な習慣や儀式・祭事、自然に関する知識や慣習、伝統工芸技術などのさまざまな無形の伝統文化遺産。日本の文化では能楽や結城紬などが取り上げられている。その他に、馬頭琴の伝統音楽(モンゴル)、バヌアツの砂絵、カラワヤ族のアンデス的宇宙観(ボリビア)など。 [補説]日本の無形文化遺産(かっこ内は記載年)能楽(平成20年)人形浄瑠璃文楽(平成20年)歌舞伎(平成20年)雅楽(平成21年)小千谷縮・越後上布(平成21年)石州半紙(平成21年)※「和紙」に統合日立風流物(平成21年)※「山・鉾・屋台行事」に統合京都祇園祭の山鉾行事(平成21年)※「山・鉾・屋台行事」に統合甑島 (こしきしま) のトシドン(平成21年)※「来訪神」に統合奥能登のあえのこと(平成21年)早池峰神楽(平成21年)秋保 (あきう) の田植踊(平成21年)チャッキラコ(平成21年)※「風流踊り」に統合大日堂舞楽(平成21年)題目立 (だいもくたて) (平成21年)アイヌの古式舞踊(平成21年)組踊(平成22年)結城紬(平成22年)壬生 (みぶ) の花田植(平成23年)佐陀 (さだ) 神能(平成23年)那智 (なち) の田楽(平成24年)和食 日本人の伝統的な食文化(平成25年)和紙 日本の手漉 (てすき) 和紙技術(平成26年)山・鉾・屋台行事(平成28年)来訪神 仮面・仮装の神々(平成30年)伝統建築工匠の技 木造建造物を受け継ぐための伝統技術(令和2年)風流踊り(令和4年)