やくしきょう【薬師経】
大乗経典。梵本は現存しないが漢訳に5種あったという。ふつう唐の玄奘 (げんじょう) 訳「薬師瑠璃光 (るりこう) 如来本願功徳経」1巻をさす。現世利益 (げんせりやく) を説き、薬師仏の功徳を強調したもの。
やくしけか【薬師悔過】
薬師如来に罪障を懺悔 (さんげ) する修法。
やくしこう【薬師講】
薬師如来を信仰し念誦 (ねんじゅ) する法会。薬師経を講説、讃嘆 (さんだん) する。
やくしざん【薬師算】
碁石を並べる遊びの一。何個かの碁石を中空の正方形に並べ、次に1辺のみ残し他を崩し、その崩した石を残した1辺に添え並ばせると何個か端数がでる。その端数から石の総数を言い当てる遊戯。当て方に12という数が使われるので、薬師如来の十二神将にちなんだもの。
やくしさんぞん【薬師三尊】
薬師如来と、その脇侍 (きょうじ) の日光菩薩・月光菩薩の総称。
やくしそう【薬師草】
キク科の越年草。山地の日当たりのよい所に生え、高さ約60センチ。茎は堅く、切ると白い乳液が出る。葉は長楕円形で、形が薬師如来の光背を思わせ、基部は茎を抱く。夏から秋、黄色い頭状花を多数開く。
やくしどう【薬師堂】
薬師如来の像を安置する堂。
やくしにょらい【薬師如来】
《(梵)Bhaiṣajyaguruの訳》東方浄瑠璃 (じょうるり) 世界の教主。12の大願を立てて、人々の病患を救うとともに悟りに導くことを誓った仏。古来、医薬の仏として信仰される。像は通例、右手に施無畏印 (せむいいん) を結び、左手に薬壺 (やっこ) を持つ。脇侍 (きょうじ) に日光菩薩と月光菩薩、眷属 (けんぞく) として十二神将が配される。薬師瑠璃光如来。薬師仏。
やくしほう【薬師法】
密教で、薬師如来を本尊として除病・厄難消除・安息を祈る修法。薬師の修法。
やくしぼとけ【薬師仏】
薬師如来のこと。