アンギオテンシンへんかんこうそ【アンギオテンシン変換酵素】
《「アンジオテンシン変換酵素」とも》血管内皮細胞の表面に存在し、アンギオテンシンⅠをアンギオテンシンⅡに変換する酵素。この作用を妨げるアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)は降圧薬や心不全の治療薬として用いられる。ACE (エース) (angiotensin-converting enzyme)。 [補説]アンギオテンシンは血液中に存在するペプチドの一つで、Ⅰ〜Ⅳの4種類がある。このうちアンギオテンシンⅡ〜Ⅳには細動脈の平滑筋を収縮させ血圧を上昇させる作用や、副腎皮質でアルドステロンの分泌を促進する作用などがある。アンギオテンシンⅡは特に強い血圧上昇作用をもつ。アンギオテンシンⅠにはそうした生理活性はない。
アンギオテンシンへんかんこうそそがいやく【アンギオテンシン変換酵素阻害薬】
《「アンジオテンシン変換酵素阻害薬」とも》血液中に存在するアンギオテンシンのうち血圧上昇作用のないアンギオテンシンⅠを血圧上昇作用のあるアンギオテンシンⅡに変換する酵素の働きを阻害する薬剤。降圧薬として高血圧の治療に使用される。心臓の負担を軽減する作用もあり、拡張型心筋症などの心不全の治療薬としても使用される。ACE(angiotensin-converting enzyme)阻害薬。→アンギオテンシン変換酵素