・・・そして、兵営内に於ける組織を作りそれから、革命的な、サークルや、グループを組織化することに努めねばならぬ。 軍隊内における組織的活動、軍国主義と資本主義のためにする軍隊の使用に反対する啓蒙的な宣伝は、兵営に這入ろうとする革命的な青年たち・・・ 黒島伝治 「入営する青年たちは何をなすべきか」
・・・で或る独創的で有益な記事欄を設け、これがある読者のサークルで歓迎されたような場合に、それを「大新聞」でも採用するようにと切望するものがかなりに多数あっても、大新聞では決してそれはしないという話である。これも人のうわさで事実はたしかでないが、・・・ 寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
・・・ソヴェト同盟には工場図書館、スポーツ・サークルが発達していて、大体無料でいろいろのことができるが、食物、衣服はまだ無料とはゆかない。若い男や女の勤労者が、真に健康に、立派に階級の前衛として育つために、ソヴェト同盟では、男女青年労働者の待遇の・・・ 宮本百合子 「明るい工場」
・・・これらの報告は、こんにちのソヴェト作家としてシーモノフの名と作品を知っている日本の人々に、シーモノフが工場の文学サークルから文学的誕生をしてのびて来るそれ以前の時期において、ソヴェト社会は、その勤労人民の日常生活にどんな文化、文学の開花の可・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」
・・・それはサークル活動である。「樹のない村」について見ても、このプロレタリア作家は、新しく「やま連」を中心とする部落の闘争組織ができようとするにあたり「明日の夜になると我々の故郷にも赤い旗が立つ」と抽象的表現で結び、「どうだ、この蚊のひどいこと・・・ 宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
サークル活動をするものの心得として、よく云われる言葉がある。それは、サークルというものは『キング』の読者をもひっくるめての文化的政治的組織でなければならないという言葉である。 現在『キング』がそれほどひろく大衆の間によ・・・ 宮本百合子 「『キング』で得をするのは誰か」
・・・音楽のサークルへ参加して来る若い人々の労働の種類は類別された。しかし、さらにもう一歩踏みこんで、もっと科学的な方法で、一定の労働、その労働によるエネルギーの消耗、それに応じて一定の色彩に対する感覚的反応、または音楽音に対する感情の波動が、純・・・ 宮本百合子 「芸術が必要とする科学」
・・・ある種の文化・文学活動家たちがこの見解の支援のためにうごかされたことも、職場の文学サークルの分裂がある意味ではそこからひき出されたことも、この数年間民主主義文学運動にたずさわって来ていた人が公平にかえりみるならば、すべて理解するとおりである・・・ 宮本百合子 「現代文学の広場」
・・・工場、集団農場の中へドシドシ実践的な指導方針による文学サークルをこしらえて行った。労農通信員の文学的活動を熱烈に鼓舞した。 一九二九年から、全同盟の生産と文化の戦線で、最も階級的に、積極的に働いているのは誰か? 自主的に労働者、農民のイ・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・学生や職場の大衆が知識欲をみたすための罪のないサークルや読書会をもっても二十九日、又それをむしかえしての拘留を食う。 留置場に長くいればいるほど、権力の手のこんだ専暴と、人民は無権利であることを切々と感じる。 初めて留置場へぶち込ま・・・ 宮本百合子 「刻々」
出典:青空文庫