・・・ 音楽サークル室からは、今夜の余興のマンドリン合奏の稽古をやっている音が洩れる。 戸のところに誰か立ち番していて、外からあけようとすると、「一寸だめだよ! 何用?」と、一々きいているのは、演劇サークル員たちがぎっしりつまって・・・ 宮本百合子 「ソヴェト同盟の三月八日」
・・・の映画について云えば、映画の研究と見学批判をする映画サークルの様なものが出来ていて、いつも研究し合っている。「クラブ」に於ける映写は、非常に安い料金で、ソユーズ・キノの移動隊が「クラブ」の為めに特別に作った映画を見せてくれる。みんなは、その・・・ 宮本百合子 「ソヴェトの「労働者クラブ」」
・・・音楽サークル、文学サークル、演劇サークル、赤色救援会の組織などがある。五ヵ年計画でキネマ館が一万五千三百軒から八万七百軒にふえる。ラジオは四百万人が聴くようになる。 実際、ソヴェト同盟は働く者の国だ! 芝居、音楽会、キネマなんかを見るの・・・ 宮本百合子 「ソヴェト労働者の解放された生活」
・・・この課題について、わたしは自分として一定の見解を主張するというよりは、むしろ、みんなの手近にある『新日本文学』『文学サークル』『勤労者文学』などを見直して、そこからひき出されて来る具体的な論点をあらまし整理し、発展させてみる方が、実際的だと・・・ 宮本百合子 「その柵は必要か」
・・・文学サークルなどの活動はどんなになって来ているであろうか。座談会が、こういう具体的なところで、もっと詳細に語られなかったのは本当に惜しかった。 一般の読者にとっても作家にとっても知りたいのは、金をとる人間の金のつかいかたより、金を大して・・・ 宮本百合子 「近頃の話題」
・・・文化運動の方針、批評、創作活動、サークル理論、その他日常闘争において、明らかな右翼日和見主義が生じた。「コップ」の中央機関への参加を拒否する同盟中心主義、あるいはさまざまな名目による運動からの脱落、敵との妥協。大衆追随主義としてあらわれた自・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価に寄せて」
・・・絶対反対の叫びを職場に、サークルにひろくひろく響かせ、前衛即時釈放の要求をつきつけなければなりません。そして、支配階級の立場の弱さをかくす為にされようとする統一審理廃止に対しては、どこ迄も統一審理を継続させるよう闘わなければなりません。・・・ 宮本百合子 「同志たちは無罪なのです」
・・・このことは、文学サークルに集る働く人々の書いたもの、詩や小説にもしばしばあらわれていることは、皆さんが十分知っていらっしゃいます。去年の第三回大会に文学サークル協議会の報告は、詩と小説の面でこの点にふれていました。国鉄の雑誌や労働新聞に集る・・・ 宮本百合子 「討論に即しての感想」
・・・ もう半月ばかりすると、この演劇サークル上演の芝居が見られるのだそうだ。ドイツの新式な電気照明装置が舞台についている。 元の廊下をゆくと、右や左にいくつもの室が並んでいる。真先に目につくのは「レーニン主義共産青年同盟」「地区委員会」・・・ 宮本百合子 「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」
・・・そしてこれがプロレタリア文学運動誹謗の種子とされているけれども、この日本風な現象については日本風な専政支配の野蛮さと、大衆の生活に多様な階級的文化の組織がなかったこと、僅かに文化サークルが組織されかかっていたばかりであったことなどを考え合わ・・・ 宮本百合子 「年譜」
出典:青空文庫