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・・・ 奥の方にはまだ一枚扉があって、大きなかぎ穴が二つつき、銀いろのホークとナイフの形が切りだしてあって、「いや、わざわざご苦労です。 大へん結構にできました。 さあさあおなかにおはいりください。」と書いてありました・・・
宮沢賢治
「注文の多い料理店」
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・・・と云いながら、その給仕は二尺ばかりあるホークを持って参りました。「ナイフ!」と又若ばけものはテーブルを叩いてどなりました。「へい。これはとんだ無調法を致しました。ただ今、すぐ持って参ります。」と云いながらその給仕は、幕のうしろにはい・・・
宮沢賢治
「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」