くだりづき【降り月】
陰暦の十八夜ごろから二十一、二夜ごろまでの、満月を過ぎてしだいに欠けていく月。《季 秋》⇔上 (のぼ) り月。
くだりて【下り手】
細工の粗末な品物。安物。「—の片し目貫 (めぬき) 」〈浮・五人女・二〉
くだりばら【下り腹】
《「くだりはら」とも》下痢をしていること。下痢。
くだりぶね【下り船】
1 川を下っていく船。 2 江戸時代、上方 (かみがた) から地方へ行く船。「—の船頭宿願して、順風をこふ」〈咄・醒睡笑・六〉 3 伏見から大坂へ下る乗り合いの三十石船。「伏見の京橋に至りけるに、…—の人を集むる船頭の声々やかましく」〈滑・膝栗毛・六〉
くだりむね【降り棟】
大棟から、屋根の流れに沿い、軒先に向かって降ろした棟。
くだりやくしゃ【下り役者】
上方 (かみがた) の役者で、江戸の劇場に出演するために下ってきた者。「例年霜月一日を顔見世と定め、—地ばえの子供思ひ思ひに」〈浮・元禄大平記・八〉
くだりやな【下り梁】
下り鮎 (あゆ) を捕らえるために仕掛ける梁。《季 秋》「行く秋のところどころや—/蕪村」
くだりれっしゃ【下り列車】
その線区で下り方向に走る列車。くだり。⇔上 (のぼ) り列車。
くだりもの【下り物】
上方 (かみがた) で生産され、地方へ送られる品物。