兜の緒を締める
気持ちを引き締めて用心する。「勝って—・めよ」
兜を脱ぐ
《降伏の意思表示であるところから》相手の力を認めて降参する。「君の熱意には—・ぐよ」
かぶとえび【兜蝦】
背甲目カブトエビ科の甲殻類。体長2〜3センチ。甲殻は卵形で、尾部は細長く、2本の長い突起が伸び、40対 (つい) 以上の脚をもつ。初夏、本州中部以西の水田にみられる。くさとりむし。
かぶとかけ【兜掛(け)】
兜を掛けておく台。陣中用と座敷用の飾り台とがある。陣中用は、等身の柄に兜の鉢裏を支える丸板をつけ、その下に緒搦みの横手をつけたもの。これに兜をのせて、兜持ち従者が持って主将に随行した。兜立て。
かぶとがに【兜蟹/鱟魚】
剣尾綱カブトガニ科の節足動物の総称。カニではなく、クモ類の近縁。古生代からの現存種で、生きた化石といわれる。全長約60センチ。青黒く硬い甲をかぶり、半円状の前体、五角形状の後体および細長い剣状の尾部からなる。前体の下面に七対の付属脚があり、うち五対ははさみ状。後体の付属肢は六対ある。日本では一種が瀬戸内海・九州北西部に分布。7、8月に産卵がみられる。
かぶとがね【兜金】
太刀の柄頭 (つかがしら) にかぶせる金物。
かぶとぎく【兜菊】
トリカブトの別名。
かぶとくび【兜首】
兜をかぶった、身分のある武将の首。 [補説]書名別項。→兜首
かぶとごけ【兜苔】
ヨロイゴケ科の地衣類。山地の地上や岩面・樹皮などにつく。鹿の角形の切れ込みのある不規則な葉状で、表面は黄色がかった緑褐色。
かぶとずきん【兜頭巾】
江戸時代の火事装束の一。騎馬の武士がかぶった兜形の頭巾で、錏 (しころ) の部分を羅紗 (ラシャ) で作り、金糸などで縫い取りを施したもの。