ないかくかいぞう【内閣改造】
内閣総理大臣が、任期の途中で国務大臣の全部または大部分を入れ替えること。 [補説]総理大臣は、国務大臣の提出する辞表をとりまとめ、新たに任命し組閣する。留任する大臣には辞表を返還する。この手順で組織された内閣を「改造内閣」という。
ないかくかんぼう【内閣官房】
内閣の付属補助機関。閣議事項の整理、情報収集などを行う。内閣官房長官がその事務を統轄するが、主任の大臣は内閣総理大臣。
ないかくかんぼうちょうかん【内閣官房長官】
国務大臣の一。内閣官房の長官として事務を統轄し、内閣総理大臣を補佐する。官房長官。
ないかくかんぼうほうしょうひ【内閣官房報償費】
内閣官房長官が管理し、国の事業を円滑に遂行するために使用するとされる経費。使途は公表されない。官房機密費。 [補説]政府の答弁書には、国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するため、当面の任務と状況に応じその都度の判断で最も適当と認められる方法により機動的に使用する経費と記載される。平成13年(2001)、外務省報償費(外交機密費)の一部が内閣官房報償費に流用されているとの疑惑が表面化。当時の自由民主党政権は否定したが、平成22年(2010)、民主党政権下で流用の事実が明らかにされた。外務省は、流用された外務省報償費について「官邸の外交用務に使用された」と説明している。
ないかくしんにんけつぎ【内閣信任決議】
内閣を信任するという議会の決議による意思表示。衆議院にのみ認められた議決で、野党の内閣不信任案や参議院における首相問責決議などに対抗するために用いられる。内閣信任案が可決されない場合は、日本国憲法の定めにより、内閣不信任決議と同様、内閣は10日以内に衆議院を解散するか、あるいは総辞職するかを選択する。 [補説]首班指名選挙に内閣信任決議と同じ効力があるところから決議に至るのはまれで、平成4年(1992)の宮沢内閣と平成20年(2008)の福田内閣の時に衆議院で可決されただけである。
ないかくそうじしょく【内閣総辞職】
内閣総理大臣と国務大臣の全員が同時に辞職すること。衆議院で内閣不信任案が可決され10日以内に衆議院が解散されないとき、内閣総理大臣が欠けたとき、衆議院議員総選挙後に初めて国会の召集があったときなどに行われる。総辞職。
ないかくそうりだいじん【内閣総理大臣】
内閣の首長である国務大臣。国会議員の中から国会の議決によって指名され、天皇により任命される。内閣を組織し、閣議の主宰、行政各部の指揮・監督を行うほか、内閣府の長として所管の事務を担当する。首相。総理大臣。総理。 [補説]歴代内閣総理大臣一覧歴代氏名在職期間1伊藤博文(第1次)明治18年12月22日〜21年4月30日1885年12月22日〜1888年4月30日2黒田清隆明治21年4月30日〜22年10月25日1888年4月30日〜1889年10月25日(兼任)三条実美明治22年10月25日〜12月24日1889年10月25日〜12月24日3山県有朋(第1次)明治22年12月24日〜24年5月6日1889年12月24日〜1891年5月6日4松方正義(第1次)明治24年5月6日〜25年8月8日1891年5月6日〜1892年8月8日5伊藤博文(第2次)明治25年8月8日〜29年8月31日1892年8月8日〜1896年8月31日(臨時兼任)黒田清隆明治29年8月31日〜9月18日1896年8月31日〜9月18日6松方正義(第2次)明治29年9月18日〜31年1月12日1896年9月18日〜1898年1月12日7伊藤博文(第3次)明治31年1月12日〜6月30日1898年1月12日〜6月30日8大隈重信(第1次)明治31年6月30日〜11月8日1898年6月30日〜11月8日9山県有朋(第2次)明治31年11月8日〜33年10月19日1898年11月8日〜1900年10月19日10伊藤博文(第4次)明治33年10月19日〜34年5月10日1900年10月19日〜1901年5月10日(臨時兼任)西園寺公望明治34年5月10日〜6月2日1901年5月10日〜6月2日11桂太郎(第1次)明治34年6月2日〜39年1月7日1901年6月2日〜1906年1月7日12西園寺公望(第1次)明治39年1月7日〜41年7月14日1906年1月7日〜1908年7月14日13桂太郎(第2次)明治41年7月14日〜44年8月30日1908年7月14日〜1911年8月30日14西園寺公望(第2次)明治44年8月30日〜大正元年12月21日1911年8月30日〜1912年12月21日15桂太郎(第3次)大正元年12月21日〜2年2月20日1912年12月21日〜1913年2月20日16山本権兵衛(第1次)大正2年2月20日〜3年4月16日1913年2月20日〜1914年4月16日17大隈重信(第2次)大正3年4月16日〜5年10月9日1914年4月16日〜1916年10月9日18寺内正毅大正5年10月9日〜7年9月29日1916年10月9日〜1918年9月29日19原敬大正7年9月29日〜10年11月4日1918年9月29日〜1921年11月4日(臨時兼任)内田康哉大正10年11月4日〜11月13日1921年11月4日〜11月13日20高橋是清大正10年11月13日〜11年6月12日1921年11月13日〜1922年6月12日21加藤友三郎大正11年6月12日〜12年8月24日1922年6月12日〜1923年8月24日(臨時兼任)内田康哉大正12年8月25日〜9月2日1923年8月25日〜9月2日22山本権兵衛(第2次)大正12年9月2日〜13年1月7日1923年9月2日〜1924年1月7日23清浦奎吾大正13年1月7日〜6月11日1924年1月7日〜6月11日24加藤高明大正13年6月11日〜15年1月28日1924年6月11日〜1926年1月28日(臨時兼任)若槻礼次郎大正15年1月28日〜1月30日1926年1月28日〜1月30日25若槻礼次郎(第1次)大正15年1月30日〜昭和2年4月20日1926年1月30日〜1927年4月20日26田中義一昭和2年4月20日〜4年7月2日1927年4月20日〜1929年7月2日27浜口雄幸昭和4年7月2日〜6年4月14日1929年7月2日〜1931年4月14日28若槻礼次郎(第2次)昭和6年4月14日〜12月13日1931年4月14日〜12月13日29犬養毅昭和6年12月13日〜7年5月16日1931年12月13日〜1932年5月16日(臨時兼任)高橋是清昭和7年5月16日〜5月26日1932年5月16日〜5月26日30斎藤実昭和7年5月26日〜9年7月8日1932年5月26日〜1934年7月8日31岡田啓介昭和9年7月8日〜11年3月9日1934年7月8日〜1936年3月9日32広田弘毅昭和11年3月9日〜12年2月2日1936年3月9日〜1937年2月2日33林銑十郎昭和12年2月2日〜6月4日1937年2月2日〜6月4日34近衛文麿(第1次)昭和12年6月4日〜14年1月5日1937年6月4日〜1939年1月5日35平沼騏一郎昭和14年1月5日〜8月30日1939年1月5日〜8月30日36阿部信行昭和14年8月30日〜15年1月16日1939年8月30日〜1940年1月16日37米内光政昭和15年1月16日〜7月22日1940年1月16日〜7月22日38近衛文麿(第2次)昭和15年7月22日〜16年7月18日1940年7月22日〜1941年7月18日39近衛文麿(第3次)昭和16年7月18日〜10月18日1941年7月18日〜10月18日40東条英機昭和16年10月18日〜19年7月22日1941年10月18日〜1944年7月22日41小磯国昭昭和19年7月22日〜20年4月7日1944年7月22日〜1945年4月7日42鈴木貫太郎昭和20年4月7日〜8月17日1945年4月7日〜8月17日43東久邇稔彦昭和20年8月17日〜10月9日1945年8月17日〜10月9日44幣原喜重郎昭和20年10月9日〜21年5月22日1945年10月9日〜1946年5月22日45吉田茂(第1次)昭和21年5月22日〜22年5月24日1946年5月22日〜1947年5月24日46片山哲昭和22年5月24日〜23年3月10日1947年5月24日〜1948年3月10日47芦田均昭和23年3月10日〜10月15日1948年3月10日〜10月15日48吉田茂(第2次)昭和23年10月15日〜24年2月16日1948年10月15日〜1949年2月16日49吉田茂(第3次)昭和24年2月16日〜27年10月30日1949年2月16日〜1952年10月30日50吉田茂(第4次)昭和27年10月30日〜28年5月21日1952年10月30日〜1953年5月21日51吉田茂(第5次)昭和28年5月21日〜29年12月10日1953年5月21日〜1954年12月10日52鳩山一郎(第1次)昭和29年12月10日〜30年3月19日1954年12月10日〜1955年3月19日53鳩山一郎(第2次)昭和30年3月19日〜11月22日1955年3月19日〜11月22日54鳩山一郎(第3次)昭和30年11月22日〜31年12月23日1955年11月22日〜1956年12月23日55石橋湛山昭和31年12月23日〜32年2月25日1956年12月23日〜1957年2月25日56岸信介(第1次)昭和32年2月25日〜33年6月12日1957年2月25日〜1958年6月12日57岸信介(第2次)昭和33年6月12日〜35年7月19日1958年6月12日〜1960年7月19日58池田勇人(第1次)昭和35年7月19日〜12月8日1960年7月19日〜12月8日59池田勇人(第2次)昭和35年12月8日〜38年12月9日1960年12月8日〜1963年12月9日60池田勇人(第3次)昭和38年12月9日〜39年11月9日1963年12月9日〜1964年11月9日61佐藤栄作(第1次)昭和39年11月9日〜42年2月17日1964年11月9日〜1967年2月17日62佐藤栄作(第2次)昭和42年2月17日〜45年1月14日1967年2月17日〜1970年1月14日63佐藤栄作(第3次)昭和45年1月14日〜47年7月7日1970年1月14日〜1972年7月7日64田中角栄(第1次)昭和47年7月7日〜12月22日1972年7月7日〜12月22日65田中角栄(第2次)昭和47年12月22日〜49年12月9日1972年12月22日〜1974年12月9日66三木武夫昭和49年12月9日〜51年12月24日1974年12月9日〜1976年12月24日67福田赳夫昭和51年12月24日〜53年12月7日1976年12月24日〜1978年12月7日68大平正芳(第1次)昭和53年12月7日〜54年11月9日1978年12月7日〜1979年11月9日69大平正芳(第2次)昭和54年11月9日〜55年6月12日1979年11月9日〜1980年6月12日(臨時代理)伊東正義昭和55年6月12日〜7月17日1980年6月12日〜7月17日70鈴木善幸昭和55年7月17日〜57年11月27日1980年7月17日〜1982年11月27日71中曽根康弘(第1次)昭和57年11月27日〜58年12月27日1982年11月27日〜1983年12月27日72中曽根康弘(第2次)昭和58年12月27日〜61年7月22日1983年12月27日〜1986年7月22日73中曽根康弘(第3次)昭和61年7月22日〜62年11月6日1986年7月22日〜1987年11月6日74竹下登昭和62年11月6日〜平成元年6月3日1987年11月6日〜1989年6月3日75宇野宗佑平成元年6月3日〜8月10日1989年6月3日〜8月10日76海部俊樹(第1次)平成元年8月10日〜2年2月28日1989年8月10日〜1990年2月28日77海部俊樹(第2次)平成2年2月28日〜3年11月5日1990年2月28日〜1991年11月5日78宮沢喜一平成3年11月5日〜5年8月9日1991年11月5日〜1993年8月9日79細川護煕平成5年8月9日〜6年4月28日1993年8月9日〜1994年4月28日80羽田孜平成6年4月28日〜6月30日1994年4月28日〜6月30日81村山富市平成6年6月30日〜8年1月11日1994年6月30日〜1996年1月11日82橋本龍太郎(第1次)平成8年1月11日〜11月7日1996年1月11日〜11月7日83橋本龍太郎(第2次)平成8年11月7日〜10年7月30日1996年11月7日〜1998年7月30日84小渕恵三平成10年7月30日〜12年4月5日1998年7月30日〜2000年4月5日85森喜朗(第1次)平成12年4月5日〜7月4日2000年4月5日〜7月4日86森喜朗(第2次)平成12年7月4日〜13年4月26日2000年7月4日〜2001年4月26日87小泉純一郎(第1次)平成13年4月26日〜15年11月19日2001年4月26日〜2003年11月19日88小泉純一郎(第2次)平成15年11月19日〜17年9月21日2003年11月19日〜2005年9月21日89小泉純一郎(第3次)平成17年9月21日〜18年9月26日2005年9月21日〜2006年9月26日90安倍晋三(第1次)平成18年9月26日〜19年9月26日2006年9月26日〜2007年9月26日91福田康夫平成19年9月26日〜20年9月24日2007年9月26日〜2008年9月24日92麻生太郎平成20年9月24日〜21年9月16日2008年9月24日〜2009年9月16日93鳩山由紀夫平成21年9月16日〜22年6月8日2009年9月16日〜2010年6月8日94菅直人平成22年6月8日〜23年9月2日2010年6月8日〜2011年9月2日95野田佳彦平成23年9月2日〜24年12月26日2011年9月2日〜2012年12月26日96安倍晋三(第2次)平成24年12月26日〜26年12月24日2012年12月26日〜2014年12月24日97安倍晋三(第3次)平成26年12月24日〜29年11月1日2014年12月24日〜2017年11月1日98安倍晋三(第4次)平成29年11月1日〜令和2年9月16日2017年11月1日〜2020年9月16日99菅義偉令和2年9月16日〜3年10月4日2020年9月16日〜2021年10月4日100岸田文雄令和3年10月4日〜11月10日2021年10月4日〜11月10日101岸田文雄(第2次)令和3年11月10日〜2021年11月10日〜
ないかくそうりだいじんしめいせんきょ【内閣総理大臣指名選挙】
⇒首班指名選挙
ないかくふ【内閣府】
内閣に置かれる行政機関の一。内閣官房を助け、内閣の重要政策に関して各省より一段高い立場から企画立案・総合調整を行う。また、皇室、栄典および公式制度、北方対策など内閣総理大臣が直轄する行政事務の処理を担う。平成13年(2001)中央省庁等改革に伴い設置。内閣総理大臣を長とし、事務を整理・統括するために内閣官房長官が置かれる。宮内庁は内閣府に属し、外局として国家公安委員会、金融庁などが置かれる。また、経済財政諮問会議など重要政策に関する会議が置かれている。CAO(Cabinet Office)。
ないかくふしんにんあん【内閣不信任案】
内閣不信任決議を求めた議案。内閣不信任決議案。「—を可決する」