冥加無し
1 神仏の冥加を受けられない。神仏に見放されている。「兄に向かって弓引かん事、—・きにあらずや」〈古活字本保元・中〉 2 《「冥加なり」を強めた言い方として》冥加に余るさま。かたじけない。もったいない。「さやうに—・き事、何とてか申すぞ」〈伽・文正〉
冥加に余る
冥加が身に過ぎてありがたい。分に過ぎてもったいない。冥加に尽きる。「—・るもてなし」
冥加に尽きる
1 神仏の加護から見放される。「—・きる悪事の数々」 2 「冥加に余る」に同じ。
みょうがきん【冥加金】
1 神仏の利益 (りやく) にあずかろうとして、また、あずかったお礼として、社寺に奉納する金銭。冥加銭。 2 江戸時代の雑税の一。商工業者などが営業免許や利権を得た代償として、利益の一部を幕府または領主に納めたもの。のちには、一定の率で課されることが多くなった。冥加銭。
みょうがせん【冥加銭】
「冥加金」に同じ。「—は沢山に、お心持ちしだい」〈滑・膝栗毛・六〉