どうみゃくけつ【動脈血】
肺でガス交換を終え、鮮紅色で多量の酸素・栄養素を含む血液。一般に動脈を流れる。
どうみゃくこうか【動脈硬化】
1 「動脈硬化症」の略。 2 考え方や感受性などが柔軟でなくなるたとえ。
どうみゃくこうかしょう【動脈硬化症】
動脈壁にコレステロールなどの沈着、変性などが起こって弾力性が失われ、血管が硬化した状態。心筋梗塞 (しんきんこうそく) ・脳出血などの誘因となる。
どうみゃくりゅう【動脈瘤】
動脈壁の局部がこぶ状に拡張した状態。動脈硬化症・梅毒などによるものが多く、しだいに増大し、破裂して大出血を起こす危険がある。
どうみゃくさんぎょう【動脈産業】
天然資源を採取・加工し、製品を製造・流通・販売する産業。経済や社会の発展に必要な商品を供給する役割を果たしていることから、これを動物の循環系で酸素や栄養分を運ぶ動脈になぞらえたもの。→静脈産業
どうみゃくぶつりゅう【動脈物流】
製品の原材料を調達したり、製品を消費者に提供したりするために物資を流通させること。→動脈産業 →静脈物流
どうみゃくかいり【動脈解離】
動脈の内膜にできた裂け目から血液が流れ込み、血管の中膜が2層に分離し、血管壁内に血流路(偽腔)ができた状態。
どうみゃくけい【動脈系】
心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管系。
どうみゃくかん【動脈管】
胎児期にみられる、肺動脈と大動脈をつなぐ血管。胎児は肺で呼吸をしていないため、右心室から肺動脈に送り出される血液の大部分は、肺を通らず、動脈管を通って直接大動脈に流れ、全身に送られる。出生後、肺呼吸が始まると自然に閉鎖し、動脈管索と呼ばれる結合組織性の索となる。発見者の名からボタロー動脈管・ボタロー管ともいう。→胎児循環 →動脈管開存症
どうみゃくかんかいぞんしょう【動脈管開存症】
胎児期に特有の血管である動脈管が、出生後も開いたまま残ってしまう状態。動脈管は胎児の肺動脈と大動脈をつなぐ血管で、胎盤を通して母体から酸素や栄養を受け取る胎児期の血液循環に重要な役割を果たすが、出生後、肺呼吸の開始とともに自然に閉鎖して結合組織性の索となる。この動脈管が出生後も開存し続けると、通常なら左心室から大動脈を経て全身に送り出される血液が、肺静脈に流れ込み、肺の血流量が増加し、肺や心臓に大きな負担がかかる。さらに、肺の血管抵抗が上昇し、肺高血圧症を起こすと、肺動脈を流れる静脈血が大動脈に流入し、低酸素血症を生じる。乳幼児期に発症すると鬱血性心不全・発育不全、成人では感染性心内膜炎を起こしやすい。ボタロー管開存症。